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債務超過とは?債務超過に陥ったときの影響と対処法を詳しく解説

公認会計士 小野亮介

公認会計士 小野亮介

公認会計士試験合格後、税理士事務所へ入所し税務業務に従事する。その後、東証一部上場企業に入社し、経理にて決算業務・監査法人対応に携わる。その後、有限責任あずさ監査法人に入所し、小売業・運送業を中心とした上場会社の監査、IPO支援等に従事。また、パブリックセクター業務として、国立・私立大学法人・地方独立行政法人並びに医療法人の監査にも従事。本記事の監修を務める。

債務超過とは、負債総額が資産総額を上回ることを意味し、倒産リスクが高くなるため何らかの対策を検討する必要があります。債務超過と間違えやすいものに赤字や資金ショートがありますが、これらの意味は異なるため、その違いをしっかりと把握しましょう。

本記事では、債務超過やその対策について詳しく解説します。また赤字と資金ショートについても併せて解説しますので、経営判断を行うときの参考にしてください。

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債務超過とは。わかりやすく解説

債務超過とは。わかりやすく解説

はじめに、債務超過とはどのような財務状況を指すのか、またその判断方法を説明します。

負債総額が資産総額を上回る状態である

債務超過とは、負債総額が資産総額を上回り、すべての資産を売却しても負債を返済することが難しい状況のことです。利益が出ていても返済が追いつかず、財務状況を好転させるのは難しくなります。

債務超過は貸借対照表(バランスシート)で確認する

債務超過かどうかの判断は、決算書の貸借対照表、いわゆるバランスシートを利用します。バランスシートは、企業のある時点での財務状況をみるためのものです。資産と負債、純資産の3つの要素から構成され、「資産=負債+純資産」という関係が成り立ちます。

資産とは、会社が保有している財産の内容を表しているものです。負債は、買掛金や銀行からの借入金などを表しており、返済義務がある他人資本のことをいいます。純資産とは、株主から調達した資本金や資本剰余金、利益剰余金などで、返済義務のない自己資本のことを指します。

健全な財務状況であれば、バランスシートの負債は資産よりも少なく、差額である純資産はプラスとして貸借のバランスは保たれているでしょう。

ところが、債務超過では負債が資産を上回るため、純資産がマイナスになります。先程、例に挙げた「資産=負債+純資産」の式をみてもらうと分かりやすいでしょう。

なぜ債務超過に陥るかというと、多額の赤字を計上したり、継続的に赤字を計上している状態であるといったことが要因として挙げられます。通常、企業の損益が利益剰余金を増減させる要因となり、利益は純資産を増加させる要因となりますが、損失の場合には純資産を減少させる要因となります。

ただし赤字を計上したことですぐに債務超過に陥るものではなく、過去の利益の蓄積や、株主からの資金調達により純資産の増額することで赤字額より多くの純資産があれば債務超過になることはありません。

売上高が増加傾向でも債務超過は起こりうる

債務超過は、バランスシート上で純資産がマイナスの状態であるため、たとえ売上高が増加傾向であったとしても、陥る可能性があります。例えば売上高が増加傾向でも、計上していた資産の価値が著しく下落したなど資産が減少すると債務超過という結果を招く要因となります。
一旦、債務超過に陥るとそこからの脱却は難しいため、売上高だけでなくバランスシートで財務状況を把握が必要となります。

債務超過と赤字との違いとは

債務超過と赤字との違いとは

債務超過と混同しやすいものに赤字がありますが、赤字とは、利益よりも費用が大きい状態のことをいいます。いわゆる入ってくるお金よりも出ていくお金のほうが多い状態です。

債務超過かどうかの判断にはバランスシートを利用しますが、赤字かどうかを判断するには損益計算書を利用します。判断する資料が異なることからも、債務超過と赤字の概念は違うということがわかるでしょう。

損益計算書とは企業のある一定期間の収益と費用の状態をあらわしたものであり、赤字とは、その一定期間の利益がマイナスであることを意味します。そのため、純資産がプラスであれば赤字であっても倒産とはなりません。赤字が続くことにより純資産が減っていくことで、倒産の可能性が高まります。逆に、純資産がマイナスでも黒字ということもありえるでしょう。

債務超過と資金ショートとの違いとは

債務超過と資金ショートとの違いとは

債務超過によく似たものに、資金ショートがあります。資金ショートとは、手元の資金が底をつき、さまざまな支払いができなくなる状態です。資金ショートになったかからといって即会社が倒産するわけではありませんが、取引先への支払いが滞ると信用を失い、また振出していた手形が半年に2回続くと、銀行との取引が停止するため、事業を行えず、実質的に倒産に追い込まれます。
債務超過であっても、資金を調達することができれば会社を存続させることができるでしょう。ただし、資金調達する目処がつかなくなれば資金ショートとなり、倒産に追い込まれる可能性は高まります。

債務超過と資金ショートとの違いは、いずれも倒産の可能性はあるものの、債務超過は対策を立てる余裕がまだ残っているという点です。債務超過は健全な状態ではないものの、しっかりと対策を立てることで倒産を免れることができます。

債務超過に陥ったときの影響とは

債務超過に陥ったときの影響とは

企業が債務超過に陥ると、どのような影響を受けるのでしょうか。

金融機関からの融資が受けづらくなる

債務超過に陥ると、金融機関からの融資が受けづらくなります。なぜなら、先述したように全資産を処分したとしても負債の全てを返済することはできないため、債権の回収が難しいと判断されてしまうからです。

企業が融資を申し込むと、金融機関では「資金の用途は何か」、「返済できる能力はあるのか」といった観点から融資審査を行います。金融機関と取引をしている企業だと、決算資料を求められることも少なくありません。

さまざまな観点から企業の財務状況を審査し、債務超過に陥っていると判断されれば、新規の借入れは難しくなります。債務超過から抜け出すための資金を借入れできずにいると、負債が返せず、倒産に追い込まれます。

取引先からの信用を失う

債務超過に陥り資金繰りが難しくなると、取引先への支払いを延長せざるをえない企業も出てくることでしょう。支払いが遅れると、取引先の資金繰りまで悪くなります。支払いの延長は、取引先の信用を失うことにつながり、場合によっては取引停止となるでしょう。

倒産する可能性が生じる

債務超過に陥ると、金融機関から借入れができなくなったり、取引先から取引停止となったりすることで、倒産する可能性は一気に高まります。また、外部に債務超過を疑われると、不安になった株主から追加出資を断られることも考えられ、資金調達はより一層困難となります。

上場企業は上場廃止になる可能性が生じる

証券取引所に上場するには、遵守すべきルールがいくつか存在します。上場の基準は証券取引所により異なりますが、東京証券取引所においては、債務超過の状態となった場合において、1年以内に債務超過の状況でなくならなかった時に例外事項はあるものの原則として上場廃止基準に抵触します。

上場廃止となった企業は市場からの資金調達が困難となりその結果、倒産のリスクが高まるでしょう。

債務超過に陥ったときの対処法とは

債務超過に陥ったときの対処法とは

債務超過に陥ったときの対処法には、どのようなものが考えられるでしょうか。

経営者又は第三者からの増資を受ける

増資をすると、純資産を増額させることができるので、マイナスである純資産をプラスにすることができます。経営者が個人の資産から出資しても、投資ファンドや第三者から出資を受けても構いません。

純資産がプラスに転じることで、金融機関からの融資も受けやすくなるでしょう。融資が受けられると、事業の立て直しや新規事業によって好循環を作り出すことができます。

民事再生法/会社更生法を活用する

債務超過となった場合、その企業の倒産を防ぐために、民事再生法と会社更生法の活用があります。

民事再生とは、債務超過により経済的に窮地にある債務者について、その債権者の多数の同意を得て、かつ裁判所の許可を受けた再生計画を定めること等により、債務者とその債務者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって債務者の事業または経済生活の再生を図ることを目的とするものです。経営者の交代は必須ではないため、
ただし、通常は裁判所によって監督委員が選任され、一定の行為を行う場合には監督委員の同意が必要になります。粉飾決算などが明らかとなり、経営者として適切でないと判断されると、管財人に経営権が移されるでしょう。このようなケースでは、選任された管財人の下で経営の立て直しが行われます。

会社更生も民事再生と似ていますが、会社更生では、株主その他の利害関係人の利害を適切に調整し、もって当該株式会社の事業の維持更生を図ることを目的とされています。取引先が非常に多い大企業が倒産すると、関連会社や従業員が受ける影響は計り知れないため、利害関係者の利害の調整が重要になります。

会社更生法に則って事業の再建を行うときには、現状の経営者ではなく、裁判所で選任された更生管財人が務めます。

民事再生法と会社更生法の活用は、いずれにしても企業の倒産を防ぐことを目的としたものであるため、倒産を防ぐことにつながるでしょう。

DESを検討する

DESは「Debt Equity Swap」の略で、企業の負債を資本に変える方法であり、債権者の債権を現物出資として受ける代わりに新たに株式を発行することにより負債を解消する方法です。つまり債権者側からすると、現金でなく株式によって債権を回収することです。中小企業では経営者が自身の経営者貸付金を株式に変更し、債務超過を回避する目的で行われることが多いでしょう。

企業は、債務の返済が可能となるため、債務超過を解消することができます。一方、経営者の持ち分比率は高まり、自身の経営への影響力をより強固なものにすることができます。
またDESの活用で自己資本比率が高くなると、取引先や金融機関の信頼を取り戻すことができ、新たな融資も受けやすくなるでしょう。

M&Aを行う

昨今は、大企業のみならず、中小企業においてもM&Aは活発に行われています。

債務超過に陥った企業であっても、素晴らしい技術力があったり充実した販路を有していたりすると、譲受したいという企業は現れます。黒字経営に越したことはありませんが、何らかの強みを持つ企業は魅力的であり、M&Aが成功する可能性は十分考えられるでしょう。

譲受企業にしてみれば、素晴らしい技術やノウハウを安価で手に入れられるチャンスです。債務超過だからとあきらめるのではなく、解決策のひとつとしてM&Aの検討をしてみてはいかがでしょうか。

とはいえ、黒字経営の企業よりもM&Aの成約率は下がるため、その業界や分野に詳しいM&A仲介会社やアドバイザーへの相談が欠かせません。

M&Aを検討していることが外部に漏れると、従業員の離職を招き、技術やノウハウが漏れてしまうこともあります。M&Aは繊細な部分も多分に含まれるため、M&Aを検討するなら念入りに準備しましょう。

安全性を分析する経営指標とは

安全性を分析する経営指標とは

債務超過に陥る前には、何らかの兆候があります。経営者には、財務状況を分析するための経営指標について深い理解が求められます。

ここでは、短期的・長期的の両方の観点から財務状況を確認するための経営指標を紹介しましょう。

短期の支払い能力を確認する方法

短期の支払い能力を確認する方法として、次の3つが挙げられます。

・流動比率

・当座比率

・手元流動性比率

流動比率とは、流動負債に対する流動資産の割合を示し、次の計算式で求められます。ちなみに流動資産とは、1年以内に現金化が見込まれる資産のことを指し、流動負債とは1年以内に支払期限がくる負債のことです。

流動比率(%)=流動資産 ÷ 流動負債 × 100

流動比率では、1年以内に現金化できる資産が、1年以内に返済すべき負債をどれだけ上回っているかを確認することができます。

企業の規模によりますが、一般的に流動比率が200%以上が理想的な状態と考えられ、短期的な支払い能力に問題はないとみなされます。反対に、100%を下回ると要注意です。

当座比率は、流動負債に対する当座資産の割合を示しており、次の計算式で求められます。なお、当座資産とは流動資産から棚卸資産(在庫のこと)など短期的に現金化できない部分を差し引いた資産のことです。

当座比率(%) = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100

当座比率は、流動比率より厳密な分析を要するときに用いられます。なぜなら、当座資産には棚卸資産を含まないからです。棚卸資産は、将来、現金化できるという保証はなく、不良在庫になる可能性も拭えません。そのため棚卸資産を除いて計算することで、より厳密な支払い能力をみることができるのです。

一般的に、当座資産が150%以上であれば理想的な状態と考えられ、短期的な支払い能力は問題ないとみなされます。逆に70%を下回ると注意しましょう。

手元流動性とは、最も厳密な意味で会社における短期の支払い能力を表します。次の計算式で求められます。

手元流動性 = 現金 + 預金 + 短期有価証券(1年以内に換金できる有価証券)

手元流動性比率とは、短期的な安全性をみるときに注視するポイントで、1ヶ月の売上代金を回収するまでに手元の資金が十分であるかどうかをみるための指標のこと。手元流動性を月商で割ると、手元流動比率がわかります。

手元流動性比率 = 手元流動性 ÷ 売上高の1か月分

手元流動比率の目安は、大企業では1ヶ月分を上回る程度、中小企業では1.5ヶ月分程度あれば安全であると判断されます。

長期の支払い能力を確認する方法

長期の支払い能力を確認する方法としては、次の2つが挙げられます。

・固定比率

・固定長期適合率

固定比率とは、自己資本に対する固定資産の割合を示すもので、次の計算式で求められます。なお、固定資産とは、1年以上現金化されない資産のことを指し、自己資本とは純資産から新株予約権と少数株主持ち分を除いた金額のことです。

固定比率(%) = 固定資産 ÷ 自己資本× 100

固定比率は、固定資産へ投資した資金がどれくらいの自己資本でまかなわれているかをみるための比率です。固定比率が100%以下であれば、経営は安全であると判断されます。

固定長期適合率も、会社の長期的な支払い能力をみるための指標です。固定長期適合率とは、固定負債と自己資本に対する固定資産の割合を示しています。固定負債とは、返済期限が1年を超す負債のことです。

固定長期適合率(%) = 固定資産 ÷( 固定負債 + 自己資本 ) × 100

固定長期適合率は、固定資産に投資した資金が長期的な資金でどれだけまかなわれているかをみるための指標です。固定長期適合率が100%を超えていると、資金繰りは危ないとみなされます。

財務体質を確認する方法

財務体質を確認する方法としては、次の2つが挙げられます。

・自己資本比率

・負債比率

自己資本比率は、会社の総資本のうちの自己資本の割合を示すものです。会社の中長期的な安全性を測るときに用いられ、次の計算式で求められます。

自己資本比率(%) = 自己資本÷ 総資本 × 100

この数値が高いほど自己資本が多いという意味であり、会社はより安全であると判断されます。一般的に20〜30%ほどの数値であれば良いと判断され、50%を超えると理想的といわれます。会社の規模や業種により理想とする数値は異なるため、ここで紹介した数値はあくまでも目安です。

負債比率も財務体質を確認するひとつの指標です。負債比率は、自己資本に対する負債の割合を示します。次の計算式で求められます。

負債比率(%) = 負債 ÷ 自己資本 × 100

負債比率は、負債への返済能力を測る指標で、負債比率が低ければ低いほど返済能力が高いと判断されます。

まとめ

まとめ

債務超過とは、負債額が資産総額を上回る状態を指しており、何らかの対策を立てなければいずれ倒産に追い込まれます。債務超過に陥った場合には、早めに対策を取ることで倒産を防ぐことができるでしょう。

昨今は、M&Aを活用して活路を見出す企業も少なくありません。債務超過に悩んでいるのなら、M&Aを検討してみてはいかがでしょうか。

すばるのM&Aサービスでは、大手会計系M&Aファーム出身の公認会計士や金融機関出身者等が多数在籍しています。事業承継でお悩みの方は、まずはお気軽にすばるの無料相談をご活用下さい。

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