0120-061-279 M&A・有効的承継はすばるへ!お気軽にご相談ください。

M&A・相続・事業承継のすばる

すばるM&AリサーチSubaru M&A research

M&AでSPC(特別目的会社)を設立する目的は?SPCの基本情報を解説

公認会計士 牧田彰俊

公認会計士 牧田彰俊

有限責任監査法人トーマツ入所、各種業務の法定監査、IPO支援に携わる。 その後、ファイナンシャルアドバイザリーサービス部門にてM&A アドバイザリー業務・財務デューディリジェンス業務・企業価値評価業務等に従事。 組織再編によりデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社に異動し、主に国内ミドルキャップ案件のM&Aアドバイザリーとして、豊富な成約実績を収める。 2018年、これまで以上に柔軟に迅速に各種ニーズに応えるべく牧田公認会計士事務所を設立し、現在に至る。本記事の監修を務める。

企業の買収や合併「M&A」を実施する際、「SPC(特別目的会社)」を利用することがあります。このSPCは、「LBO」という手法で用いられる際に利用される会社の一種です。今回は、SPCの基本情報とSPCを設立する目的、他のM&Aの手法とは異なる特徴も多いLBOにおいてSPCを設立するメリットやデメリットについて解説します。

お問い合わせの電話番号0120061279

M&Aで用いられる「SPC」とは?

M&Aで用いられる「SPC」とは?

SPCとは、どのような目的でなぜ設立されるのでしょうか。まずは、M&AにおいてSPCが持つ役割や、ペーパーカンパニーとの違いについて詳しく見ていきましょう。

特定の目的のために設立する「特別目的会社」

SPCとは「Special Purpose Company」、日本語で「特別目的会社」という意味を持ちます。これは、一般的な会社とは異なり、特定の事業目的のために設立される法人です。会社法に基づいて設立されることもあれば、後に詳しく触れる「SPC法」に基づいて設立されることもあります。これもSPCの特徴の1つです。

SPCは特定の事業のみを目的に設立される会社なので、特定の事業以外の事業活動を行わない点も、普通の会社と異なります。

SPCの目的と役割

SPCは、利益を出すために設立される一般的な会社ではありません。M&Aにおいて、SPCを設立する目的はLBOスキームを利用するために資金調達を行うことにあります。

M&Aを行う際に必ずSPCが必要というわけではありませんが、LBO(レバレッジド・バイアウト)という手法で企業買収を行う際、資金調達のためにSPCを設立します。LBOでは、設立したSPCが資金調達を行った上で買収をします。

SPCが持つ役割は、「資産の保有」です。LBOではSPCが売手の株式を買収する形となりますが、資金の調達や資産管理を実質的に行うのはSPCを設立した親会社です。そのため、SPCの役割は資産を保有することのみとなるのです。また、資金調達を行い株式を取得した後に、SPCと譲渡対象企業を合併させるケースも一般的です。

SPCとペーパーカンパニーの違いとは

SPCは、登記上設立されているものの、従業員が1人もおらず一般的な会社としての実態がなく、事業活動を行わないいわゆる「ペーパーカンパニー」と同じような存在ではないか、と思われがちです。確かに、一見SPCは事業活動を行っていないところがペーパーカンパニーと似ています。

しかし、SPCは先述のように、資金調達の目的を持って設立されます。そのため、「目的を持っている」という点で、実態がないダミー会社とされることも多いペーパーカンパニーとは異なるといえます。

SPCでM&Aを実施するLBOとは

SPCでM&Aを実施するLBOとは

SPCを設立して実施するM&Aが、「LBO」スキームといわれるものです。企業買収の手法の1つですが、一般的な買収と大きく異なるポイントがいくつかあります。LBOとはどのような手法なのか、なぜSPCを設立するのかをLBOの実施手順と共に説明します。

少ない資本での企業買収に用いられる手法

LBOは、企業買収で用いられる手法の1つです。買い手側の企業が買収を実施する手法の一つで、少ない資本で企業買収を実現できる方法として知られています。

通常、企業買収には買手に莫大な資金が必要です。しかし、LBOでは買手ではなく、譲渡企業(対象会社)が債務を背負うこととなります。このことからも、LBOを利用すれば自社より規模の大きな企業の買収が可能となります。

過去のLBOで有名な事例が、ソフトバンクによる英ボーダフォン日本法人の買収です。このケースで、ソフトバンクは当時過去最大規模とされる1兆円の資金をLBOによって調達しています。ボーダフォン買収後、ソフトバンクは携帯電話事業において急成長を見せ、「小が大を呑む」と言われた買収劇を成功へ導いています。

また、結果的に失敗に終わりましたが、ライブドアによるフジテレビの買収においても、LBOが用いられていました。

SPCを設立してLBOを実施する手順

LBOを実施するためには、まずは買手が「受け皿」となるSPCを新たに設立する必要があります。LBOで設立するSPCは合同会社であるケースも見られますが、株式会社として設立しても問題はありません。

SPCそのものは、買収金額にかかわらず少額で設立できます。極端に言えば、会社設立のための要件がクリアできていれば、1円の資本金でも設立可能です。

設立したSPCは、M&Aに必要な買収資金を金融機関の「LBOローン」をもって融資を受けて資金調達をします。このとき担保となるのは、譲渡企業の株式や売手の資産、キャッシュフローという点が、LBOの特徴の1つです。

融資を受けることにより、SPCは多額の買収資金と債務を抱えることとなります。調達した資金を元に、SPCが買収を実施。買収後は親会社がSPC、売手がその子会社という関係となります。その際、売手買手双方でM&Aの同意がなされていない場合は、株式公開買い付け(TOB)のような敵対的買収を行うこともあります。

そして最後に、売手とSPCでの吸収合併を実施します。1つの会社になることにより、SPCが抱えていた債務は、結果的に譲渡企業が抱えることになります。つまり、買手が債務を抱える必要なく買収を成功させられるというわけです。

SPCを設立するための条件と手続き

SPCを設立するための条件と手続き

SPCを設立するためには、一定の条件の元で手続きが必要です。SPCにはLBOのために設立する場合と、資産の流動化を目的として「SPC法」に基づいて設立する場合があり、それぞれ条件と手続きが異なります。

「SPC法」とは

SPCに関連した法律として、「SPC法」というものがあります。これは、M&Aの手法で用いられるSPCに必ずしも関連した法律ではなく、資産の流動化について定めている「資産流動化法」と呼ばれるものです。

SPC法で設立された会社は、SPCの一種である「TMK(特定目的会社)」で、不動産などの特定資産の管理や譲渡だけを行い、資産の流動化・証券化するための法人です。TMKでは、譲渡された資産の支払いのために借入の実施などを行って資産担保証券(ABS)を発行、利益を投資家に還元します。

SPC法と会社法で条件や手続きは異なる

特別目的会社の設立時に必要な条件や手続きは、SPC法または会社法どちらに基づいて設立するかで異なります。SPC法に基づく場合は資本金が10万円以上、内閣総理大臣への届出が必須で、取締役と監査役それぞれ1人が求められます。また、財務省の管轄となる点も、SPC法に基づいて設立した特別目的会社が普通の会社と大きく違う点です。

これに対し、会社法に基づくSPCの設立では、資本金は1円以上、内閣総理大臣への届出は不要で、設立に必要なのは取締役1人のみです。その他にも、定款印紙の有無や登録免許税の額なども異なります。

LBOを実施する際に設立するSPCの場合は会社法に基づいて設立しますが、先述のようにコストや手間を考慮して合同会社として設立するケースもあります。

SPCを設立するメリット

SPCを設立するメリット

M&AのためにSPCを設立するのは、LBOを実施するケースです。SPCを設立するメリットは、LBOを行うメリットにつながります。

少額の資金でM&Aが実施できる

SPCは、LBOでM&Aを実施する際に設立されます。先に述べたように、SPCを利用したLBOでは、少額の資金でも大規模なM&Aが可能となる、まさにレベレッジ(てこ)を利かせた手法である点が重要でありメリットです。

LBOを実施する場合、SPCがLBOローンで融資を受けることとなりますが、親会社だけではなく融資を行う金融機関にとってもリスクが高くなることから金利が高めです。しかし、資金調達を目的として設立されるSPCは売上を得るための実態がない会社であるため、対象会社のキャッシュ・フロー創出力、つまり弁済能力(与信力)によって調達可否が決まります。

そしてLBOでは、もし債務が弁済できなくなっても、買手が債務保証を行わない限り買手に返済義務がない点も特徴とされています。

SPC設立のデメリット

SPC設立のデメリット

少ない資金でも買収を実現できるLBOには大きなメリットがありますが、もちろんメリットばかりではありません。買収される側が負債を抱えるというLBOの特徴が、デメリットにつながるケースもあるのです。

対象企業が負債を抱えることになる

M&Aでは、買手が買収資金を準備するのが一般的です。ところがLBOでは、一時的にSPCが債務を抱えることにはなるものの、結果的に買手ではなく対象企業が負債を負うことになります。買手は少額の資産で買収が可能となる上、負債を抱えることもないのです。

しかし、LBOは必ずしもリスクが低い手法ではありません。負債を抱えた対象企業が買収後も経営がうまくいかないと、業績が低迷し負債の返済がままならなくなることもあります。すると負債の返済が不可能になり、結果的に倒産するケースもあります。

借入金利が高額になり負担が増えると、売手の経営改善もより難しくなります。その点も問題となるでしょう。対象企業が倒産となれば、当然ながらM&Aは失敗となってしまいます。

実際に、LBOで買収された企業が、負債の返済ができずに倒産した事例も発生しています。買手にとっては少ない資金で買収が実現する一方で、譲渡対象企業にとって、多額の負債を抱えるSPCを利用したLBOはデメリットとなり得るでしょう。

まとめ

まとめ

SPCは資産の流動化の目的で設立されるものとされていますが、M&Aにおいては「M&Aで買収を行うための資金調達」が目的となります。他のM&Aとは異なる手法で、買手の受け皿としての存在のため、買収後は譲渡対象企業と合併し、債務を抱えることもありません。SPCは、少額の資金で自社より規模の大きな企業も買収できる手法において登場する、重要な会社といえるでしょう。

すばるのM&Aサービスでは、大手会計系M&Aファーム出身の公認会計士や金融機関出身者等が多数在籍しています。SPCを利用したLBOスキームでお悩みの方は、まずはお気軽にすばるの無料相談をご活用下さい。

カテゴリ一覧

月間人気ランキング

総合人気ランキング

お問い合わせ

お問い合わせの電話番号0120061279

メンバー紹介
メンバー紹介

READ MORE

M&A事例紹介
M&A事例紹介

READ MORE

お問い合わせの電話番号0120061279

友好的承継・事業承継・M&Aのご相談なら株式会社すばる

友好的承継・事業承継・M&Aのご相談なら公認会計士や金融機関出身者などの専門家が集まる株式会社すばるにご相談ください。
株式会社すばるは安心・安全な体制で皆様の友好的承継・事業承継・M&Aをサポートします

大手会計系ファーム出身の公認会計士・税理士や金融機関出身者などによる専門家がサポート

② 公認会計士などの士業により守秘義務を維持したうえで安全に案件実行

③ 独立系ファームによる迅速な対応をお約束

④ 全国に提携している金融機関や公認会計士・弁護士などの専門家と連携して案件実行

⑤ 弊社では相手先の選定から、詳細な調査に至るまでワンストップでのサーピスを提供しており、貴社のお手間を最小限にいたします

株式会社すばるは公認会計士や金融機関出身者などが運営する友好的承継・事業承継・M&Aを推進する会社です。業歴の長いM&Aプレーヤーによる安心・安全な体制で、皆様の友好的承継・事業承継・M&Aをサポートします。ご相談は無料でお受けしておりますので、まずはお気軽にご相談ください