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中古車ディーラー業界の業界動向やM&A事例をご紹介!

公認会計士 加藤大典

公認会計士 加藤大典

大手自動車メーカーに入社、生産技術部にて製造工程設計業務に携わる。 その後、デロイトトーマツコンサルティングに入社し、組織再編により有限責任監査法人トーマツのアドバイザリー部門に異動。 製造業の法定監査業務及びIFRS導入支援、組織再編支援、事業再生支援、内部統制構築支援、決算早期化支援、経営管理体制強化支援等の様々なプロジェクトに従事。本記事の監修を務める。

中古車ディーラー業界は、主に中古車の小売業を行っています。近年は、新車ディーラーや異業種企業が参入するケースも多く、販売台数が低迷するといった問題に直面しています。そんな中で、利幅が大きい輸出や小売に対する取り組みを行ったり、良質な車両の入手を図ったりしている中古車ディーラー業者が増えてきています。

中古車ディーラー業界では、M&Aを行って販売台数の低迷などの問題を解決に導こうとするケースが見られます。今回は、中古車ディーラー業界の特徴やM&Aの傾向、M&Aの事例などを見ていきながら、中古車ディーラー業界のM&Aがどのような目的で行われるのか解説していきましょう。中古車ディーラー業界のM&Aについて、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

中古車ディーラー業界の特徴

中古車ディーラー業界は、新車ディーラーの参入や異業種企業の参入によって、販売台数の低迷や海外輸出環境の変化などの問題に直面しています。それらの問題を解決するために、より利幅が大きい輸出や小売りへの取り組みを強化したり、良質な車両を入手できるような工夫を凝らしたりしています。また、買い取り業者と中古車販売業者の提携もより強固なものへと変化する動きも強まっていることも、中古車ディーラー業界が生き残っていくために必要なポイントだと言えるでしょう。

中古車は、買い取り業者、オークション業者、販売業者によって流通が成り立っています。ここでは、買い取り業者と販売業者に焦点を当てていきましょう。

これまでの中古車販売は、買い取り業者が車のオーナーから買い取り、中古車のオークションを経由して販売業者へと届けられていました。しかし最近は、EC化が進行しているため、消費者が中古車オークションから直接買い取るという流れへと変化しています。それだけではなく、既存の中古車販売業者は日本国内における自動車小売市場の停滞の影響を受け、ネットサービスの充実など新しい取り組みを始めなければいけない状況となり、各業者の区分は以前よりも明確ではなくなりました。

中古車ディーラー業界への参入はそこまでハードルが高いわけではありません。しかし、中古品売買の古物商許可や廃車引き取りの自動車取引業の登録が必要になるため、参入前の準備をしっかりとする必要があります。また近年は、ネットサービスへ対応できることや商品をより多く調達することも求められているので、ある程度の事業規模も中古車ディーラー業界で成功するためには必要なことです。

中古車ディーラー業界のM&A傾向

中古車ディーラー業界では古車、新車ディーラーの参入や異業種企業の参入による販売台数の低迷や海外輸出環境の変化などの問題を乗り越えるために、M&Aを行うケースが増えています。続いては、中古車ディーラー業界のM&Aにはどのような傾向があるのかご紹介しましょう。

異業種からの参入が増加傾向にある

中古車ディーラー業界のM&Aは、異業種からの参入が増加傾向にあります。FP事業者(収支や負債などのソースから資金計画などを行うファイナンシャル・プランナーのことを指す)がディーラーの代理店に加盟したり、ガソリンの小売りを行っている事業者がガソリンスタンドとディーラーを組み合わせた事業を展開したりするという事例があります。中古車ディーラー業界の規模が縮小していると言われていますが、異業種と組み合わせたサービスを展開することによって、中古車ディーラー業界が復活できる可能性が高まっています。

輸入車の販売台数は堅調に伸びている

中古車ディーラー業界の市場規模が大きくなっているわけではありませんが、輸入車の販売台数は堅調な伸びを見せています。一般社団法人日本自動車工業会の調査によると、輸入車の販売台数は2009年に15.9万台に落ち込んでいますが、2011年には11万台を突破し、2017年には30万台を超えています。

新車販売台数は低迷しているが中古車登録台数は増加している

一般社団法人日本自動車工業会の調査によると、1990年の新車販売台数は500万台を超えていましたが、2011年には350万台にまで落ち込んでいます。2012年~2014年には450万台を維持していたため販売台数が回復したと思われましたが、2015年以降は400万台前半まで下がっているという現状があります。そんな中、中古車の登録台数は増加しているため、中古車ディーラー業界の企業を買収したいと考える他業種の企業も増えていると考えられるでしょう。

中古車ディーラー業界のM&A事例

これまでに中古車ディーラー業界のM&Aが行われた事例も少なくありません。続いては、実際に行われた中古車ディーラー業界のM&Aの事例についてご紹介しましょう。

VTホールディングス株式会社によるM&A

VTホールディングス株式会社は、国内外に向けたディーラー事業会社や住宅関連事業会社などを束ねています。2019年8月に北海道にある光洋自動車株式会社(フォルクスワーゲン・アウディの正規ディーラー)の株式を取得しました。VTホールディングス株式会社が持つノウハウを活かしてフォルクスワーゲン・アウディのシェア拡大や収益アップが目的となっています。

VTホールディングス株式会社は南アフリカのPEUGEOT CITROEN SOUTH AFRICA(PTY)LTDの株式も取得しています。PEUGEOT CITROEN SOUTH AFRICA(PTY)LTDを子会社化することによって、南アフリカにおけるインポーター事業(輸入事業)をスタートさせたり、ディーラー事業を拡大させたりすることを目指しています。

伊藤忠商事株式会社によるM&A

伊藤忠商事株式会社は国内の大手総合商社として知られている会社です。2017年7月に輸入車のディーラーである株式会社ヤナセの普通株式をTOBによって取得しました。株式会社ヤナセを子会社化することによって、日本国内における販売事業を強化したいと考えていることが想像できます。

株式会社ウイルプラスホールディングスによるM&A

株式会社ウイルプラスホールディングスは、輸入車の販売事業を手掛けている会社で、連結子会社の1つである帝欧オート株式会社を介して株式会社サン・ガレージからVOLVOのディーラー事業を譲り受けました。株式会社サン・ガレージからVOLVOのディーラー事業を譲り受けることによって、需要の拡大や経営基盤の強化、神奈川県内におけるドミナント戦略の推進などを目指しています。

株式会社テーオーホールディングスによるM&A

株式会社テーオーホールディングスは、日産のディーラーです。2019年6月に、北海道で三菱自動車工業系列のディーラーとして事業を展開している北見三菱自動車販売株式会社の株式を取得しています。M&Aの目的は、ディーラー事業の強化や資産の有効活用、シナジー効果の獲得、企業価値の向上などが挙げられるでしょう。

中古車ディーラー業界のM&Aを行う目的

中古車ディーラー業界でM&Aが行われる目的は様々です。それぞれの企業によって目的は変わってきますが、買い手側の目的やメリット、そして売り手側の目的やメリットには共通点があります。中古車ディーラー業界でM&Aが行われる目的やメリットについてご紹介しましょう。

廃業や倒産を回避する

中古車ディーラー業界は、新車販売台数の減少の影響を受けやすくなっています。新車ではなく中古車を購入するというケースも増えていますが、車自体の需要が低いエリアにおいては中古車ディーラー業界も経営が苦しくなり、廃業しなければいけない場合も考えられます。しかし、M&Aを行うことによって買い手側は販路を拡大できるメリットが得られ、売り手側は廃業や倒産を回避できる可能性は高くなり、双方にとってメリットがあるM&Aとなるでしょう。

後継者問題を解決する

後継者問題は、どこの業界でも大きな問題となっていて、中古車ディーラー業界も例外ではありません。親族や社内に後継者にふさわしい人がいれば問題ありませんが、全ての会社で後継者を容易に見つけられるとは限らず、苦労しているケースも多くあります。もしも後継者が見つからなければ廃業することになってしまうため、M&Aで第三者への譲渡をすることで後継者問題は解決できることでしょう。

従業員の雇用を継続する

中古車ディーラー業界の中には、廃業や倒産を選ぶ会社もあります。しかし、それでは従業員の働く場所がなくなってしまうため、廃業や倒産をするくらいならM&Aを行う会社もあります。資本力がある会社に譲渡できれば、従業員にとって雇用の継続だけではなく待遇改善も見込めるでしょう。

個人保証や負債を解消する

経営者の中には、個人保証や負債が大きな負担になっているケースがあり、事業承継では後継者が負担を全て背負うことになります。しかし、M&Aによる譲渡の場合は、買い手が個人保証や負債を引き継ぐことが一般的なため、売り手側に負担がのしかかることはありません。スムーズに個人保証や負債を引き継ぐためには、買い手と早い段階から話し合いを進めるようにしましょう。

売却益を獲得する

M&Aによって会社そのものを譲渡する場合は譲渡益がオーナーの手元に入り、事業のみを引き渡す事業譲渡の場合は会社に譲渡益が入る仕組みになっています。譲渡益を獲得できれば、将来の生活費や借入金の返済、新規事業を展開するための資金などに充てられるというメリットがあります。

中古車ディーラー業界のM&Aを成功裏に進めるために

中古車ディーラー業界のM&Aを行うのであれば、成功させたいと考えるものです。最後に、中古車ディーラー業界のM&Aを成功させるために知っておきたいポイントをご紹介していきます。

立地条件が良い会社を選ぶ

M&Aを行う予定の中古車ディーラーが、幹線道路から離れていたり、駅から遠い場所にあったりすると集客があまり望めない可能性があります。そのため、譲渡後に売上を伸ばせないという事態に陥ってしまうリスクが高くなってしまいます。集客率の高い中古車ディーラーは、幹線道路沿いにある、駅の近くにある、住宅街に店舗を構えている、中心街にあるといった特徴を持っているため立地条件はとても重要です。

代理店引き継ぎを有効活用する

ディーラーのM&Aを行うと、通常はメーカーとの代理店引き継ぎができます。ただし、メーカーの意向とは異なるM&Aを行ってしまうとチェンジオブコントロール事項に反することとなり、代理店契約が破棄されてしまう可能性もあるので要注意です。代理店契約を引き継ぐためには、メーカーに通知や届け出を行って承諾をえなければいけないことを覚えておきましょう。

実際に確認できる実車を多く保有している

中古車を購入する場合、どのような設備を完備しているのか、内装はどのようになっているのかを確認したいと考える人も少なくありません。そのため、実際に内装などを確認できるような販売方法を採用している中古車ディーラーを選んだ方が良いでしょう。中古車ディーラーによっては店舗数が多く、すぐに車の確認ができないケースもあります。

M&Aの専門家に相談して決める

M&Aを成功させるためには、専門的な知識も必要になります。M&Aに関する専門知識を持っているという人も少ないと思うので、M&Aの専門家に相談してみることもおすすめします。専門家に相談することで、収益や立地条件に関する見極めができたり、許認可や代理店引き継ぎをスムーズに進めたりできるため、依頼した方が成功する可能性が高まることを覚えておきましょう。

まとめ

中古車の小売業を行っている中古車ディーラー業界は、利幅が大きい輸出や小売に対する取り組みを行ったり、良質な車両の入手を図ったりといった取り組みを積極的に行っています。そのような取り組みを成功させるためには、M&Aで他の会社が行っている事業のノウハウを取り入れようとしている会社も少なくありません。異業種からの参入が増加傾向にあるのは、新しい取り組みをする中古車ディーラーが増えていることが背景にあると言えるでしょう。

これまでにいくつもの中古車ディーラーがM&Aを成功させてきました。中古車ディーラー業界のM&Aを成功させるためのポイントも最後にご紹介していますが、それを踏まえたM&Aを行うことができれば成功する可能性は飛躍的に伸びます。しかし、M&Aに関する専門的な知識がなければ結果を出すことが難しいケースもあるため、まずは専門家に相談してどのように進めればいいのかアドバイスをもらうようにしましょう。

株式会社すばるには、大手会計系M& Aファーム出身の公認会計士や税理士等が多数在籍しています。中古車ディーラー業界のM& Aをお考えの方は、株式会社すばるの仲介サービスの利用をぜひご検討ください。

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