経済産業省発表「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」の概要
新型コロナウィルス(COVID-19)感染症の感染拡大を受けて、経済産業省は「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」をリリースしており、ここには国による企業へのサポート体制が記載されています。(全文はこちら)
ここでは大きく3つの方針「資金繰り」「設備投資・販路開拓」「経営環境の整備」に対する支援体制が記載されており、ここではそれぞれの概要を説明します。
「資金繰り」
資金繰りの章では「総額1.6兆円規模で徹底的に支援」というスローガンのもと、信用保証制度・融資制度の両面から事業者へのサポートが明記されています。
特に「新型コロナウイルス感染症特別貸付」では、条件が合えば無利子・無担保融資で最長20年以内の貸付で限度額3億円の融資が規定されています。その他にも旅館業・飲食店等の特定業種向けの「衛生環境激変対策特別貸付」等、各種制度が揃えられています。
「資金繰り」の章は、次の項目からより詳細に解説します。
「設備投資・販路開拓」
設備投資・販路開拓の章では「サプライチェーンの毀損等にも対応」というスローガンのもと、新型コロナウイルス感染症による影響によりサプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資や販路開拓や事業継続力強化に資するテレワークツールの導入に取り組む事業者への支援が明記されています。
主に以下3点の補助金が規定されています。
①ものづくり・商業・サービス補助
部品調達が困難となり内製化するケースなど、新製品・サービス開発や生産プロセス改善等のための設備投資に対する補助金です。
補助上限は原則1,000万円、補助率は1/2(小規模事業者は2/3)です。
②持続化補助
小売店が店舗販売の縮小を補うべくインターネット販売を強化するケースなど、小規模事業者の販路開拓等のための取組を支援する補助金です。
補助額は50万円までで、補助率は2/3です。
③IT導入補助
テレワークツールを導入するなど、事業継続のためにITツール導入による業務効率化等に対する補助金です。
補助額は30~450万円で、補助率は1/2です。
「経営環境の整備」
経営環境の整備の章では「相談窓口の設置等で経営を下支え」というスローガンのもと、政府系金融機関等1,050拠店に「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」を設置していることや、下請業者へ皺寄せがいかないよう業界団体等に配慮要請を行っていることなどが明記されています。
特に「国税の納付の猶予制度」の紹介では、コロナ等の影響により国税を一時に納付することが困難な場合には、税務署に申請することにより換価の猶予が認められるケースがあることを紹介しています。猶予が認められると、1年間の猶予や猶予期間中の延滞税の全部又は一部が免除されること、財産の差押えや換価(売却)が猶予されるため、非常に強力なものとなっています。
「資金繰り」支援内容の概要
資金繰りの支援内容としては、大きく①信用保証②融資の二つがうたわれています。
①信用保証の拡大
一般保証枠2.8億円に加え、緊急的にセーフティネット保証として別枠で2.8億円、さらに危機関連保証として別枠で2.8億円を設定されています。セーフティネット保証・危機関連保証ともに要件があり、そちらは下表の通りです。わかりづらい部分ではありますが、セーフティネット保証4号及び危機関連保証は全国・全業種が対象となっているものの要件が厳しくなっており、セーフティネット保証5号は要件が比較的緩やかな代わりに業種や保証範囲に制限がかけられているとご理解下さい。
「信用保証」支援の概要
セーフティネット保証4号 | セーフティネット保証5号 | 危機関連保証 | |
---|---|---|---|
枠 | 最大2.8億円 (セーフティネット保証5号と同枠) | 最大2.8億円 (セーフティネット保証4号と同枠) | 2.8億円 |
対象 | 全都道府県・全業種 | 指定508業種(旅館、飲食業等) | 全都道府県・全業種 |
要件 | 売上高が前年同月比△20%以上減少等 | 売上高が前年同月比△5%以上減少等 | 売上高が前年同月比△15%以上減少等 |
保証範囲 | 借入債務の100% | 借入債務の80% | 借入債務の100% |
どの制度を適用したとしても、利用の流れは①本店等所在地の市区町村の認定申請を受ける②その認定書を持参し希望の金融機関等に保証付き融資を申し込む、となっています。どれも利用には別途金融機関等の審査があることにご留意下さい。詳細は最寄りの信用保証協会までお問合せ下さい。
②緊急対応融資等
融資による国等の支援策が発表されており、大きく分けて①一般の中小企業・小規模事業者への融資②生活衛生関係の事業者向け融資制度、の二つが決定されています。生活衛生関係の事業者とは、コロナによる営業上の被害が甚大である飲食業や旅館・興行等のサービス業を営む事業者をいい、対象要件を「①一般の中小企業・小規模事業者への融資」より緩和することによって救済をはかる趣旨かと思われます。
これらの緊急対応融資等は少し複雑な部分もあるので、次の章から徹底的に解説します。
その他
政府は、新型コロナウイルス感染症の影響により事業者の資金繰りに重大な支障が生じることがないよう、政府系金融機関等に対して計4回の要請を行いました。その中で、全力を挙げて最大限のスピードで万全の対応を行うことや赤字・債務超過等の形式ではなく実状に最大限配慮すること等が要請されており、事業者の資金繰りに最大限の配慮を行う姿勢であることがうかがえます。また、民間金融機関に対しても金融庁から、事業者への積極的な支援を実施するよう、こちらも計4回要請されています。
一般の中小企業・小規模事業者への融資を解説
一般の中小企業・小規模事業者への融資は、大きく分けて4パターンあり、①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資)③小規模事業者向けの金利△0.9%引下げのマル経融資④セーフティネット貸付、が発表されています。それぞれの融資制度で要件や融資限度額が異なっており、まずは下表で全体観を説明します。なお、①・②の融資で危機対応融資は商工組合中央金庫(商工中金)の融資制度で、その他の融資制度は日本政策金融公庫もしくは沖縄県では沖縄振興開発金融公庫の融資制度と覚えておきましょう。
「一般の中小企業・小規模事業者への融資」の一覧
①実質無利子の特別貸付(危機対応融資) | ②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資) | ③小規模事業者向けの金利△0.9%引下げのマル経融資 | ④セーフティネット貸付 | |
---|---|---|---|---|
要件1 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少 他 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少 他 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者 | 売上高等の要件なし |
要件2 | 1. 個人事業主:追加要件なし 2. 小規模法人事業者:売上高△15%減少 3. 中小企業者:売上高△20%減少 | - | - | - |
資金使途 | 運転資金、設備資金 | 運転資金、設備資金 | 運転資金、設備資金 | 運転資金、設備資金 |
担保 | 無担保 | 無担保 | 無担保・無保証 | 担保有無により金利差 |
貸付期間 | 設備20年以内 運転15年以内 | 設備20年以内 運転15年以内 | 設備10年以内 運転7年以内 | 設備15年以内 運転8年以内 |
据置期間 | 5年以内 | 5年以内 | 設備4年以内 運転3年以内 | 3年以内 |
融資限度額(別枠) | 中小事業3億円 国民事業6,000万円 | 中小事業3億円 国民事業6,000万円 | 1,000万円 | 中小事業7.2億円 国民事業4,800万円 |
金利(当初3年間)*1 | 基準金利△0.90% (例:中小事業0.21%、国民事業0.46%)*2 ただし利子補給により実質無利子 | 基準金利△0.90% (例:中小事業0.21%、国民事業0.46%)*2 | 経営改善利率△0.90% (例:0.31%) | 中小事業1.11% 国民事業1.91%*3 |
金利(4年目以降)*1 | 基準金利(例:中小事業1.11%、国民事業1.36%)*4 | 基準金利(中小事業1.11%、国民事業1.36%)*4 | 経営改善利率(例:1.21%) | 同上 |
*1:2020/3/2時点
*2:商工中金の危機対応融資はどちらも0.21%を例示
*3:貸付期間・担保の有無等により変動
*4:商工中金の危機対応融資はどちらも1.11%を例示
①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)
本記事では実質無利子の特別貸付(危機対応融資)と呼称していますが、正しくは「新型コロナウイルス感染症特別貸付(商工中金による危機対応融資)」に「特別利子補給制度」を併用することで実質的に無利子としている融資になります。利子補給とは、一旦利払いを行い、制度に基づき当該利払いに相当する額が給付されるという内容です。
最近1ヶ月の売上高が基準月と比較して5%以上減少(業歴が3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、売上高5%減少の基準月として①過去3ヶ月の平均売上高②2019年12月の売上高③2019年10月~12月の平均売上高を利用することも可能)しているだけではなく、小規模法人事業主では△15%、中小企業者では△20%減少という非常に大きな影響が出ている事業者が対象となると理解しましょう。なお、中小企業者ではなく小規模法人事業者である要件は、製造業・建設業・運輸業・その他業種は従業員20名以下、卸売業・小売業・サービス業は5名以下です。
この融資は運転資金にも設備資金のどちらでも利用出来ますが、貸付期間の上限が若干異なる点に注意しましょう。
また、日本政策金融公庫等では中小事業と国民事業で融資限度額や金利が異なってきます。国民事業は個人・零細企業向けで数百万円から数千万円の融資を希望する場合、それ以上の融資を希望する中小企業・小規模事業者は中小事業、と理解しておきましょう。
②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資)
こちらは、基本的な条件は「①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」とほぼ変わりありません。例えば、直近売上高が基準月と比較して5%以上下落しており特別貸付(危機対応融資)の要件は満たしているものの、小規模法人事業者にて売上高15%以上の下落には至っておらず「特別利子補給制度」の適用を受けることが出来ないケースでは、こちらの融資になります。
③小規模事業者向けの金利△0.9%引下げのマル経融資
小規模事業者経営改善資金融資(通称マル経融資)とは、日本政策金融公庫が、商工会議所等の経営指導員による経営指導を受けた小規模事業者に対して、無担保・無保証で融資を行う制度です。こちらは小規模事業者のみを対象で、個人事業主・法人事業者のどちらでもいいものの、小規模要件(製造業・建設業・運輸業・その他業種は従業員20名以下、卸売業・小売業・サービス業は5名以下)を満たす必要があります。
こちらも「①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」や「②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資)」と同様に、売上高5%の下落は必要な要件です。ただし、小規模事業者向けということもあり、融資限度額は1,000万円と比較的少額な融資と理解しておきましょう。
④セーフティネット貸付
ここまで①~③の融資制度を紹介しましたが、どれも最近1ヶ月の売上高が5%以上減少していることが要件となっており、2020年3月時点では使いづらい事業者もいらっしゃるかもしれません。というのも、コロナの影響が本格化したのが2020年2月頃で、現時点で月次決算が締まっている2020年1月ではまだ5%下落していないという事業者の方もいるのではないでしょうか。ただ、明らかに2月3月の売上高が体感的に減少していたり、4月以降の受注が取り消されている方もおり、このように今後コロナの影響が見込まれる事業者も含めて融資対象としている(実質的に数値要件なし)のが、このセーフティネット貸付です。
セーフティネット貸付では、数値要件がないかわりに、実質的に無利子とする利子補給や金利の引下げといった優遇措置はないものの、直ちに融資を受けたい事業者には利用しやすい融資制度となっています。
生活衛生関係の事業者向け融資制度を解説
一般の中小企業・小規模事業者を対象にした前章の融資制度に加え、生活衛生関係の事業者には大きく分けて4パターンの融資制度が用意されています。一般向けと似ている部分もありますが、ここで整理しましょう。こちらは全て日本政策金融公庫の融資制度であり、コロナの被害が顕著な生活衛生関係営業者が対象となっています。なお、生活衛生関係営業者として、①レストラン等の飲食業②食肉販売業等の販売業③旅館・興行場・公衆浴場等のサービス業が含まれます。
「生活衛生関係の事業者向け融資制度」の一覧
①実質無利子の特別貸付 | ②金利△0.9%引下げの特別貸付 | ③小規模事業者向けの金利△0.9%引下げの生活衛生改善貸付 | ④衛生環境激変対策特別貸付 | |
---|---|---|---|---|
要件1 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少 他 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少 他 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者 | 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して10%以上減少しており今後も減少が見込まれるものの、中長期的には業況の回復が見込まれる旅館業等の生活衛生関係営業者 |
要件2 | 1. 個人事業主:追加要件なし 2. 小規模法人事業者:売上高△15%減少 3. 中小企業者:売上高△20%減少 | - | - | - |
資金使途 | 設備資金 振興計画認定組合の組合員は運転資金も可 | 設備資金 振興計画認定組合の組合員は運転資金も可 | 運転資金、設備資金 | 運転資金 |
担保 | 無担保 | 無担保 | 無担保・無保証 | 担保有無により金利差 |
貸付期間 | 設備20年以内 運転15年以内 | 設備20年以内 運転15年以内 | 設備10年以内 運転7年以内 | 7年以内 |
据置期間 | 5年以内 | 5年以内 | 設備4年以内 運転3年以内 | 2年以内 |
融資限度額(別枠) | 6,000万円 | 6,000万円 | 1,000万円 | 1,000万円(旅館業は3,000万円) |
金利(当初3年間)*1 | 基準金利△0.90% (例:0.46%) ただし利子補給により実質無利子 | 基準金利△0.90% (例:0.46%) | 経営改善利率△0.9% (例:0.31%) | 基準金利1.91%*2 (ただし、振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員は基準金利から0.90%引下げ) |
金利(4年目以降)*1 | 基準金利(例:1.36%) | 基準金利(例:1.36%) | 経営改善利率(例:1.21%) | 同上 |
*1:2020/3/2時点
*2:貸付期間・担保の有無等により変動
①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)
こちらは、前章「一般の中小企業・小規模事業者への融資を解説」に記載した「実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」と制度設計自体はほぼ同じです。
こちらも、最近1ヶ月の売上高が基準月と比較して5%以上減少(業歴が3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、売上高5%減少の基準月として①過去3ヶ月の平均売上高②2019年12月の売上高③2019年10月~12月の平均売上高を利用することも可能)しているだけではなく、小規模法人事業主では△15%、中小企業者では△20%減少という非常に大きな影響が出ている事業者が対象となると理解しましょう。なお、中小企業者ではなく小規模法人事業者である要件は、卸売業・小売業・サービス業は5名以下です。
この融資は基本的には設備資金に利用でき、振興計画認定組合の組合員は運転資金にも利用可能です。設備資金か運転資金かで、貸付期間の上限が若干異なる点に注意しましょう。
また、こちらは前章「一般の中小企業・小規模事業者への融資を解説」に記載した「実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」と融資限度額が異なり、一律6,000万円です。
②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資)
こちらは、基本的な条件は「①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」とほぼ変わりありません。例えば、直近売上高が基準月と比較して5%以上下落しており特別貸付の要件は満たしているものの、小規模法人事業者にて売上高15%以上の下落には至っておらず「特別利子補給制度」の適用を受けることが出来ないケースでは、こちらの融資になります。
③小規模事業者向けの金利△0.9%引下げの生活衛生改善貸付
小規模事業者向けの金利△0.9%引下げの生活衛生改善貸付は、前章「一般の中小企業・小規模事業者への融資を解説」に記載した「小規模事業者向けの金利△0.9%引下げのマル経融資」と類似しています。こちらは小規模事業者のみを対象で、個人事業主・法人事業者のどちらでもいいものの、小規模要件(卸売業・小売業・サービス業は5名以下)を満たす必要があります。
こちらも「①実質無利子の特別貸付(危機対応融資)」や「②金利△0.9%引下げの特別貸付(危機対応融資)」と同様に、売上高5%の下落は必要な要件です。ただし、小規模事業者向けということもあり、融資限度額は1,000万円と比較的少額な融資と理解しておきましょう。
④衛生環境激変対策特別貸付
衛生環境激変対策特別貸付とは、日本政策金融公庫が、感染症等の発生による衛生環境の著しい変化を受けて一時的な業況悪化により資金繰りに支障を来たしている生活衛生関係営業者の安定を図るための特別貸付制度です。
こちらは、旅館業・飲食店・喫茶店営業を営んでおり、最近1ヶ月の売上高が基準月と比較して10%以上減少し今後も減少が見込まれるものの、中長期的には業況が回復し発展することが見込まれることという要件があります。融資限度額は基本的に1,000万円ですが、旅館業は3,000万円となっています。基準金利は貸付期間・担保の有無等により変動しますが、振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員は基準金利から0.90%の引下げの恩恵が受けられます。
融資に必要な書類等
コロナによる影響は待ったなしの状況が続いており、資金繰りは一刻でも早い対応・融資実行が求められます。そのため、政府系金融機関が従来融資に際して要求する資料よりもぐっと簡略化されています。それでも一定数の資料は必要になるため、めんどくさがらずに早めに準備しましょう。
必要書類は以下の通りです。
①借入申込書
②創業計画書もしくは事業計画書
③最近2期分の確定申告書(個人事業主)または決算書(法人)
④新型コロナウイルス感染書の影響による売上減少の申告書
これらの資料はどれも作成が難しい資料ではありませんが、よくわからないという方は顧問税理士もしくは政府系金融機関等に直接お問合せしましょう。
また、融資時は個別判断でケースバイケースであるものの、基本的にこれらの融資は連帯保証を行わなければいけないものであると考えておいた方がいいでしょう。
融資による自力再生が困難な場合
ここまで、新型コロナウイルス感染症に対する国の資金繰り支援を解説してきました。こちらをご参考いただき、是非融資を勝ち取っていただければと思います。しかしながら、全ての企業がこの制度を利用したとしても満足のいく融資が受けられるとは限りません。また、かねてから後継者不在等により引退を考えており、このコロナショックを契機として廃業等をお考えの方もいらっしゃると思います。
このように、①満足のいく融資が受けられない場合②コロナショックを契機に廃業等をお考えの場合、第三者への会社譲渡(事業譲渡)であるM&Aもご検討下さい。もちろん、融資による自力再生や資金繰りの正常化が出来るに越したことはありませんが、経営者が最も重視すべき点は会社や事業が継続し、役職員が今後も安心して働ける環境を整えることや取引先に迷惑をかけず取引継続を図ることです。
会社を廃業せざるを得ないケースもありますが、M&Aで会社譲渡が出来た場合、①創業者利潤を獲得することができ②従業員の雇用が維持され③取引先へ影響を与えなくてすむ、という数々の利点があります。
(詳細はこちらをご参照下さい)
廃業か第三者への会社譲渡で悩まれたら、まずはご相談下さい。
まとめ
コロナショックは健康面だけではなく、会社経営にも多大な影響を及ぼしています。
国による支援策も既に多数リリースされており、今後も支援が拡大する可能性はあります。しかしながら、あくまで暫定的な支援ではあるため、抜本的には会社経営を早期に健全化する必要があります。
また、融資による自力再生や資金繰りの健全化を諦めたとして、まだ廃業以外の選択が残されています。
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