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通信・訪問販売(化粧品)業界の業界動向やM&A事例をご紹介!

公認会計士 加藤大典

公認会計士 加藤大典

大手自動車メーカーに入社、生産技術部にて製造工程設計業務に携わる。 その後、デロイトトーマツコンサルティングに入社し、組織再編により有限責任監査法人トーマツのアドバイザリー部門に異動。 製造業の法定監査業務及びIFRS導入支援、組織再編支援、事業再生支援、内部統制構築支援、決算早期化支援、経営管理体制強化支援等の様々なプロジェクトに従事。本記事の監修を務める。

女性だと毎日使っている方が多い化粧品・スキンケア用品は、百貨店やドラッグストアで購入する以外にも通信・訪問販売で手に入れることができます。通信・訪問販売の場合、店舗で市販されているような商品だけでなく、通信・訪問販売でしか購入できないアイテムが売られているので、利用されたことがある方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、通信・訪問販売の種類の中でも女性人気が高い化粧品を取り扱う業界についてご紹介しましょう。特に通信・訪問販売(化粧品)業界でこれからM&Aを検討されているという方はぜひチェックしてみてください。

通信・訪問販売(化粧品)業界の特徴

通信・訪問販売(化粧品)業界の特徴

まずは通信・訪問販売(化粧品)業界の特徴からご紹介していきます。通信・訪問販売(化粧品)業界は基本的に店舗経営をせず化粧品を取り扱っている企業が含まれ、さらに化粧品に加えて一部美容機器などを販売する企業も含まれます。

通信・訪問販売というのは「ダイレクトセリング」と呼ばれるメーカー直販の仕組みから成り立っています。一般的に化粧品をメーカーが開発した場合、仲介の卸業者がメーカーから商品を買い取り、ドラッグストアなどの小売店へと商品が渡ります。直接メーカーから販売されるわけではありません。

しかし、ダイレクトセリングではメーカーの営業担当者が直接消費者に販売していく仕組みとなっています。そのため、通信・訪問販売(化粧品)業界の多くは開発・製造から販売まで幅広い業務をこなしていることになります。

また、通信販売と訪問販売では販売形態そのものが異なります。通信販売はインターネットやカタログ、テレビショッピングなどを介して消費者が商品を購入する形態となっています。一方、訪問販売はメーカーが直接、もしくは特約販売会社の販売員が消費者に商品をプレゼンし、購入してもらう流れが一般的です。

形態が異なっていることもあり、同じ分野の業界であるにも関わらず市場規模に違いが見られます。化粧品の通信販売では市場規模が年々拡大しており、2016年度には3,712億円となりました。化粧品の訪問販売では市場規模が3,716億円で通信販売市場よりも大きいものの、2000年代では約7,000億円の市場規模を誇っていたものが半分にまで縮小していることが分かります。

同じ業界で分類されていますが、通信販売と訪問販売は市場規模以外にも異なる点がいくつか存在します。どのような違いがあるのか解説していきましょう。

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通信販売の特徴

通信販売の特徴は、店舗販売に比べて初期投資が掛からない点が特徴的です。これまで店舗販売だと店舗の家賃や人件費などが掛かっていましたが、通信販売ならコストを抑えつつ商品を売っていくことが可能です。また、通信販売は少しずつ年齢の高い人にも受け入れられるようになってきており、40代・50代をターゲットとした化粧品販売も増加してきました。

ただし、デメリットがあるので注意が必要です。デメリットは店舗を持たない分商品の存在を多くの人に認知してもらう必要があり、広告媒体を多く活用することになります。その分コストは掛かってしまうので注意しましょう。

訪問販売の特徴

訪問販売は自宅・職場へと訪問し、カウンセリングを受けつつ商品の営業を行っていきます。販売員と顧客の間に信頼できる関係性が築かれていないと、商品を買ってもらうことは難しいでしょう。

販売員の人件費が掛かることから、コストが増えて参入しにくい点も特徴の一つです。さらに近年は訪問販売に対する悪いイメージが消費者に植え付けられているため、企業の中には自社サロンでの販売や通信販売を活用しているケースが見られます。

通信販売と訪問販売ではこのような違いがあります。通信販売は広告費が掛かってしまうものの初期投資が抑えられ、なおかつ年々通信販売を利用するユーザーは増えてきています。

一方で訪問販売は顧客との信頼関係を築くところから始めなくてはならないため、効率性が悪くなってしまいます。こうした影響が訪問販売の市場規模縮小につながっていると考えられるでしょう。

また、化粧品販売にももちろん法規制が決められていますが、医薬品に比べるとそれほど影響することはありません。OEMや海外輸入品を利用すれば通信・訪問販売(化粧品)業界ではない企業も参入しやすくなっています。化粧品の通信販売は今後も競争は激化することでしょう。

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&A傾向

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&A傾向

通信・訪問販売(化粧品)業界は比較的他業種からの参入がしやすい状態です。そういった環境の中、M&A傾向はどのようになっているのでしょうか?

化粧品の通信販売市場は上記でも挙げたように市場規模自体は年々拡大を続けているものの競争は激しくなってきており、M&Aも積極的に行われてきています。詳しい事例は後ほどご紹介していきますが、2019年に入ってからはジョンソンエンドジョンソンが資本業務提携を結んでいたシーズ・ホールディングスを買収しています。

訪問販売市場に関しては化粧品市場が飽和になりつつあり、なおかつ市場規模が縮小していることから、近年は傾向が変わりつつあります。訪問販売の形態は化粧品メーカーからメーカーと契約した特約販売会社が商品を販売していました。

しかし、最近は訪問販売を主軸としながらもカウンセリングやエステサービスなどを提供する店舗を設けて販売する傾向にあります。カウンセリングやエステサービスを提供することで、信頼度を向上させて商品を買ってもらう狙いがあります。

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&A事例

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&A事例

他業種の企業が参入しやすい通信・訪問販売(化粧品)業界ですが、どのようなM&Aを実施し成功しているのでしょうか?ここからはM&Aの成功事例をいくつかご紹介していきましょう。

ジョンソンエンドジョンソンとシーズ・ホールディングスのM&A事例

2018年、ジョンソンエンドジョンソンはドクターシーラボを手掛けるシーズ・ホールディングスの株式をTOBで取得し、完全子会社化しました。ジョンソンエンドジョンソンは国内でも比較的知られたブランドですが、高額な化粧品販売の実績は少ないためシーズ・ホールディングスを完全子会社化し、日本での販路を広げていきたいと考えているようです。シーズ・ホールディングス側でも海外進出を行っていったのですがなかなか結果が出ていない状況だったので、お互いにメリットのあるM&Aだったと言えます。

特に、今回のM&A案件では完全子会社化される前にジョンソンエンドジョンソンがシーズ・ホールディングスの株式を20%保有し、業務提携されている中で行われました。つまり、比較的内情を知った上でM&Aを実施したことでギャップが生まれず、なおかつ完全子会社化することでシナジーが生まれると判断できているので、成長に大きな期待が持てるM&A案件です。

大正製薬とドクタープログラムのM&A事例

OTC医薬品メーカーとして様々な製品を開発・製造している大正製薬株式会社は、2016年にキョーリン製薬ホールディングスの連結子会社だったドクタープログラム株式会社の株式を全て取得し、完全子会社化になりました。ドクタープログラムでは機能性基礎化粧品などスキンケア化粧品を中心に手掛けており、販売経路は通信販売がメインとなっています。

れまで大正製薬では医薬品を中心としていたため、スキンケア化粧品領域の拡大を図るための完全子会社化だと考えられます。また、ドクタープログラムの販売経路は通信販売です。大正製薬でも通信販売は行われていましたが、より機能強化を図れることも大正製薬では見込んでいるでしょう。

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通信・訪問販売(化粧品)業界のM&Aを行う目的

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&Aを行う目的

通信・訪問販売(化粧品)業界で積極的に行われているM&Aですが、その目的とはどういった部分にあるのでしょうか?企業や案件によって細かく目的は違っていますが、売り手側と買い手側でどんな目的があるのか、大まかに解説していきましょう。

売り手側がM&Aを実施する目的

・経営者が利益を確保するため

売り手側がM&Aを行う目的としてよく見られるのは、経営者が利益を確保するために行うことです。M&Aを実施すると買い手側から多額のキャッシュが渡り、経営者は残りの借入金返済や新規事業への投資、そして自身が引退する時の退職金として利用することができます。

もしM&Aではなく廃業を選択してしまった場合、経営者は資産がゼロになるどころか借入金の返済を全て負担しなくてはなりません。特に、訪問販売を主軸に経営している企業は、今後も市場規模は縮小していくと考えられます。今はまだ通信販売と同程度の市場規模を保っていますが、いつ市場規模が縮小していくか分からないので、早めにM&Aを検討しておいた方が良いでしょう。

・既存事業や新規事業を拡大させるため

既存事業の拡大や新規事業への参入が目的なのは買い手側だけではありません。売り手側の企業も既存事業を拡大させるためにM&Aを行います。上記で紹介したM&A事例のジョンソンエンドジョンソンとシーズ・ホールディングスのケースは、売り手側となったシーズ・ホールディングスにとっても海外に向けた販路拡大というメリットがあったため、M&Aが成立しました。

買い手側がM&Aを実施する目的

・経営戦略をスムーズに進めるため

買い手側にとってM&Aを実施する目的の一つに、経営戦略をスムーズに進められる点が挙げられます。経営戦略は慎重さも大切ですが、迅速に進めていかないと他企業に遅れを取ってしまう場合があります。しかし、簡単に経営戦略を進められるわけではありません。

例えば事業規模を拡大しようとしても、一から販路の獲得の計画を立てたり、人員を増やしたりする必要があります。人員を増やしてもまずは研修からスタートしてコツコツと育成していかなくてはなりません。こうして少しずつ経営戦略を進めていくことは大切ですが、他企業がスピーディーに市場を占めていけばせっかく準備してきたのに入る余地まで失われてしまいます。

他企業に先を越されないためにも経営戦略はスムーズに、迅速に進めていく必要があります。M&Aを実施することであらかじめ従業員やノウハウがある状態で一気に事業規模の拡大が図れます。特に、これから新規事業として通信・訪問販売業界(化粧品)に参入したい企業はM&Aを活用した方が良いでしょう

・企業の弱い部分を補えるため

大手企業でも全ての事業が上手くいくとは限りません。なかなか運用が厳しく不採算事業と化している場合もあるでしょう。例えば、スキンケア化粧品の開発・製造には自信があるものの、販路が狭く販売面が弱い企業があったとします。この時、M&Aで販売に強い企業を完全子会社化して確保できれば、弱かった販売面を補うことができるようになります。

弱い部分が子会社によって補われることで、買い手側の企業はスキンケア化粧品の開発・製造に力を注ぐことができます。より良い製品を開発し、多くのユーザーへ届けたいと考える企業にとって、M&Aはメリットになるのです。

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&Aを成功裏に進めるために

通信・訪問販売(化粧品)業界のM&Aを成功裏に進めるために

M&Aを成功裏に進めていくためには、事前の準備が重要となります。具体的にどのようなことを行っておくべきなのでしょうか?

情報収集を行う

まずは情報収集が必要です。特に売り手側は会社や従業員を守るために買い手側と慎重に交渉を進めていかなくてはなりません。

しかし、情報を何も持たないまま交渉に望んでもM&Aが失敗してしまう可能性があるでしょう。M&Aについて情報を収集しておき、成功につながる交渉を行いましょう。

M&Aの専門家選びは慎重に行う

M&Aではアドバイザーや専門家が仲介し、企業間交渉をスムーズに進めてくれます。そのため、売り手側はアドバイザーや専門家を活用することでM&Aが成功にグッと近付くでしょう。

ただし、中にはこちらが頼っているのに丸投げしてくるような仲介業者も存在するようです。M&A案件は企業間の重要な交渉となります。場合によっては途中でなかったことにすることもできないので、M&Aの専門家選びは慎重に行いましょう。

まとめ

まとめ

通信・訪問販売(化粧品)業界は、国内だけに留まらず海外市場に参入する企業が増えてきています。ただ、通信販売は市場規模が拡大しているものの、訪問販売は縮小傾向にあり、今後訪問販売をメインに活躍している企業は店舗経営や通信販売などを取り入れていかないと、厳しい経営状況に陥ってしまう可能性が考えられるでしょう。

M&Aを活用すれば、これまで店舗経営・通信販売のノウハウなどなかった企業でもスムーズに事業を取り入れていくことができます。M&Aの専門家に相談しながら、通信・訪問販売(化粧品)業界での競争で生き残るための戦略を立てていきましょう。

株式会社すばるには、大手会計系M& Aファーム出身の公認会計士や税理士等が多数在籍しています。通信・訪問販売(化粧品)業界のM& Aをお考えの方は、株式会社すばるの仲介サービスの利用をぜひご検討ください。

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