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TOBの規制やルールを解説!規制する必要性と国内外のTOB規制

公認会計士 小野亮介

公認会計士 小野亮介

公認会計士試験合格後、税理士事務所へ入所し税務業務に従事する。その後、東証一部上場企業に入社し、経理にて決算業務・監査法人対応に携わる。その後、有限責任あずさ監査法人に入所し、小売業・運送業を中心とした上場会社の監査、IPO支援等に従事。また、パブリックセクター業務として、国立・私立大学法人・地方独立行政法人並びに医療法人の監査にも従事。本記事の監修を務める。

TOBとは「株式公開買付」のことで、取引市場を介さずに大量の株式を買い付けるM&Aの手法のひとつです。近年、TOBを利用した企業買収のニュースが増えていますが、規制やルールが分からないという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、TOBの国内外における規制やルールについて解説します。規制やルールが分かれば、TOB実施時のための計画も立てやすくなるでしょう。併せて、違反したときの罰則も紹介します。

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TOBには「公平さと需要供給のバランス」が求められる

TOBには「公平さと需要供給のバランス」が求められる

TOBでは「買付期間」「価格」「買付予定数」等を公告した上で、取引市場を介さずに株式を買い付けます。一度に大量の株式を買い付けるTOBの買付価格は、市場価格と比べて高く設定されているのが一般的です。目的や規制の必要性、考えられるリスクについて以下にまとめました。

TOBの目的 対象会社の経営権・株主総会における特別決議の否決権の取得
規制の必要性 すべての所有者に対して同一条件での売付けの機会を守るため
考えられるリスク 買主が一定の株式数を容易に集めやすくなり、需要供給のバランスが保てなくなる

株式の買主と投資家、それぞれの立場を公平にするためにさまざまな規制やルールを設けています。

日本におけるTOBの規制とルール

日本におけるTOBの規制とルール

国内におけるTOBではさまざまな規制やルールを設けています。一定規模の株式の買付けに義務付けている「義務的公開買付」もそのひとつです。ここでは、義務的公開買付の概要や「5%ルール」「1/3ルール」について解説します。

義務化することで守られるTOB

TOBは経営方針や株価が大きく変わるきっかけとなるため、全ての株主に平等な情報を公開することを義務付けています。一定規模の株式取引において買い付ける株式の情報を公開する「義務的公開買付」は、株主に公平な取引機会を設けるための取り決めです。

情報を公開せずに大量の株式を買い付けると、一部の株主に大きな利益をもたらす一方、不利な状況に置かれる株主もいます。公平な株式の取引を実現するには、一定規模の株式取引には情報開示が必要不可欠といえるでしょう。以下で紹介する5%ルールや1/3ルールは義務的公開買付が必要となる要件になります。

(参考: 『金融商品取引法 第27条の2』)

5%ルール

取引市場外における株券等の買付けによって買付け後における株式等所有割合が発行済株式総数の5%を超えた場合、経営や株価に大きな影響を与えると考えられるため、公開買付の義務が生じます。これが「5%ルール」です。5%ルールに該当する場合の手続きと具体例を以下にまとめました。

提出期限 5%を超える株式を保有する日から5日以内
提出先 大量保有報告書を内閣総理大臣へ提出
保有割合が増減した場合
(1%以上)
変更報告書を提出
不要な場合 著しく少数の者から買付を行う場合、もしくは一定数以上のものからの買付け等であっても買付け等の後における株券等所有割合が5%を超えない場合には該当しない。(※)
(60日間で株主10名以内から買付)
具体例 株式会社アダストリア
2020年8月13日に大量保有報告書を前澤友作氏が提出
保有割合が5.6%へと5%超となったため

※特定買付け等、頻繁な売買取引と5%基準、ToSNeT等を利用した取引と5%基準など、一定条件を満たした場合にも5%ルールに該当しない場合があります。

1/3ルール(取引市場外の場合)

市場外における買付け等により、当該買付け後における株式所有割合が発行済株式総数の1/3を超えると、「1/3ルール」によりTOBを実施しなくてはなりません。中でも取引市場外で買付けた場合、適用条件と具体例は以下の通りです。

適用条件 ・60日間で株主10名以内から買付
・株券等の買付け後の株式等保有割合が発行済株式総数の1/3を超える
具体例 伊藤忠商事
2019年3月15日に株式会社デサント(大手スポーツ用品店)へのTOBが成立し、保有比率が40%になる

5%ルールの場合、60日間で10人以内から買い付けるならTOBの義務はありませんが、1/3ルールは10人以内でも適用されるという点が特徴になります。

1/3ルール(取引市場内の場合)

株式等保有割合が発行済み株式数の1/3を超える取引のうち、取引市場内で「特定売買」を行う場合も1/3ルールに該当します。特定売買とは、ToSTNeTやJ-NETといった電子取引ネットワークシステムを利用した取引です。また、最後に証券取引所内・外の取引を組み合わせて「急速な買付け」を行い、株式等の所有割合が1/3を超える場合にも対象となります。適用条件と具体例を以下にまとめました。

適用条件 ・特定売買で株式の買付け
・株式等保有割合が発行済み株式数の1/3を超える
・3か月以内に株券等の買付けにより全体の10%を超える株券等の取得し、当該取得の中に市場取引外または、ToSNeT取引等に買付け等が合計5%を超えて含まれている場合で、株券等所有割合が1/3を超える場合
具体例 株式会社ライブドア
・ToSTNeT(電子取引ネットワークシステム)を使用
・当時は当該規定がなく、「1/3ルール」を潜脱
・これを機に公開買付制度による規制が及んだ

その他のルール

TOBにおける規制やルールは他にも存在します。ルールの一部を以下にまとめました。

公開買付の義務が生じるケース 他の買付者が公開買付をしている期間に、株式等保有割合が発行済み株式数の1/3を超えている株主が、新たに5%を超える株式等の買い増しを行う場合
例外 一定の企業グループ内で、株の移転や新株予約権などの行使をする場合

海外のTOB規制事情

海外のTOB規制事情

TOBへの規制やルールを設けているのは、日本だけではありません。ここでは、アメリカとイギリス(EU)の規制事情を紹介します。日本とどのような点が異なるか、意識しながらチェックすることで新たな課題が見えてくるかもしれません。

アメリカの規制・ルール

日本のTOBとは異なり、上場企業の株式を取得する際には、公開買付や合併といったいずれの手法を選んでも法律に従うのが基本です。アメリカ独自のルールですが、従わなくてはならない法律や内容についてまとめました。

法律 連邦レベル:米国証券法および独占禁止法
州レベル:会社法
内容 「上場会社の株式を5%超取得する際に当該取得の開示を請求」(米国連邦法)といった日本の5%ルールと似た規制もある
それ以外にも市場価格以上での株式等の取得、最低取得株式数の条件が付されている場合、一定期間のみ有効とされる場合などTOB規制の対象となる場合がる。

イギリス型の規制・ルール

ヨーロッパにおけるM&Aのルール「EU企業買収指令」は、イギリス型がベースです。中には、日本の1/3ルールに似ているルールも存在します。イギリス型のルールの例は以下の通りです。

テイクオーバー・コード 取引市場内外を問わず、株式買付け後の株式等保有割合が発行済株式総数の30%を超える場合、TOBを実施して申込みがあった全ての株式を買い取る義務がある
【1/3ルールとの違い】
義務的公開買付と全部買付義務がある
その他のルール ・現金で株式を買い付ける場合、資金を調達できる旨をファイナンシャルアドバイザーに証明してもらう必要がある
・TOBの対象企業は敵対的TOBに対して防衛施策を打てない(株主の事前承認があれば可能)

インパクトが強いTOB規制違反の措置

インパクトが強いTOB規制違反の措置

TOBに関する規制やルールに違反した場合、罰則が科せられることもあります。安全な取引のために、罰則対象となる行為や罰則内容について知っておくとよいでしょう。ここでは、TOB規制違反に関する基本知識を紹介します。

違反対象となる行為と罰則

どのような行為が違反対象となるのかチェックしましょう。併せて、TOB規制違反ほか開示規制の違反行為に対する罰則の内容も紹介します。

違反対象となる行為 罰則内容(金銭的負担)
・有価証券届出書の不提出等
・発行開示書類の虚偽記載等
募集・売出し総額の2.25%
(株券等の場合は4.5%)
当該株券等が新株予約権証券の場合は新株予約権の行使に際して払い込むべき金額を含む。
・特定証券情報の不提供
・特定証券等情報の虚偽等
特定勧誘等により取得等された有価証券の発行価額の総額2.25%(株券等の場合は4.5%)
継続開示書類等の不提出 直前事業年度の監査報酬相当額
(該当するものがない場合は400万円)
(四半期・半期時報告書の場合はその2分の1)
継続開示書類の虚偽記載等 600万円、または時価総額の10万分の6のいずれか高い方
(四半期・半期・臨時報告書の場合はその2分の1)
公開買付開始公告の不実施 買付け総額の25%
公開買付届出書等の虚偽記載等 公開買付けに係る株券等の最終価格に、公開買付けにより買付け等をした数量を乗じて得た額の25%

・大量保有報告書等の不提出
・大量保有報告書等の虚偽記載等
対象株券等の発行者の時価総額の10万分の1
発行者等情報の虚偽等 600万円、または時価総額の10万分の6のいずれか高い方
虚偽開示書類等の提出に加担 当該行為の対価として支払われた額等に相当する額として内閣府令で定める額

罰則の対象となる者

罰則の対象者は法律で定められています。ケース別に罰則の対象となる者をまとめました。

罰則の対象となるケース 罰則の対象となる者
職務に関し知ったとき (1)公開買付者等の役員等(公開買付者等の親会社の役員等を含む)
(2)公開買付者等が法人以外の場合、その代理人・使用人
会計帳簿閲覧請求権の行使に関し知ったとき (1)公開買付者等に対して会社法上の会計帳簿閲覧請求権を有する株主等(公開買付者等の親会社の株主等であって公開買付者等に対して会計帳簿閲覧請求権を有する者を含む)
(2)法人の場合、その役員等
(3)(1)が法人以外の場合、その代理人・使用人
当該権限の行使に関し知ったとき 公開買付者等に対して法令に基づく権限を有する者(公開買付者等の親会社に対して法令に基づく権限を有する者を含む)
当該契約の締結もしくはその交渉または履行に関し知ったとき (1)公開買付者等と契約を締結している者または締結の交渉をしている者
(公開買付者等の親会社に係る上記の者を含む)
(2)(1)が法人の場合、その役員等
(3)(1)が法人以外の場合、その代理人・使用人
公開買付者等からの伝達により知ったとき 被買付企業
当該役員等の職務に関し公開買付者等からの伝達により知ったとき 被買付企業の役員等
その者の職務に関し知ったとき 167条1項2号、4号または5号に該当する者が法人である場合、その役員等

(参考: 『金融商品取引法 第167条』)

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まとめ

まとめ

公平さと需要供給のバランスが求められるTOBには、さまざまな規制やそれに伴う罰則が存在します。一定規模の買付に株式情報の公開を義務付けている「義務的公開買付」がそのひとつです。規制やルールを正しく理解し、安全に取引するには専門家に依頼するとよいでしょう。

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