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会社の買収とは?メリット・デメリットから事例までわかりやすく解説

公認会計士 牧田彰俊

公認会計士 牧田彰俊

有限責任監査法人トーマツ入所、各種業務の法定監査、IPO支援に携わる。 その後、ファイナンシャルアドバイザリーサービス部門にてM&A アドバイザリー業務・財務デューディリジェンス業務・企業価値評価業務等に従事。 組織再編によりデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社に異動し、主に国内ミドルキャップ案件のM&Aアドバイザリーとして、豊富な成約実績を収める。 2018年、これまで以上に柔軟に迅速に各種ニーズに応えるべく牧田公認会計士事務所を設立し、現在に至る。本記事の監修を務める。

近年、少子高齢化や労働人口不足により、国内市場の成長は難しいとされています。激しい競争の中で生き残るためにも、グローバルに短期間で成長できる方法として、ほかの企業を取得する「買収」を選ぶ企業も増加傾向にあるようです。しかし、買収とは実際にどのようなものなのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、会社の買収とは一体どのようなものかについて解説します。メリットやデメリット、事例を把握すれば、よりいっそうの経営力強化につながります。ぜひチェックしてみましょう。

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買収とは?

買収とは?

企業の競争が激化している昨今、新聞やニュースでは「買収」という言葉が頻繁に使われています。市場はめまぐるしく変化しており、変化のスピードについていけないと、ほかの企業から遅れをとってしまうおそれがあります。成長戦略としてグローバル化も進んでおり、スピーディーな経営力の強化が求められています。

企業買収を行うと、競争に打ち勝つ経営力をすぐに得ることができるでしょう。では、買収とはどのようなものなのか詳しく解説します。

買収とは

買収とは、ある会社がほかの会社を買い取る手法を指します。似たものに「合併」がありますが、合併はほかの会社とひとつの会社になる手法です。買収の場合、買い取られた会社が買い取った会社の傘下に入るため、会社が消滅せずにどちらの会社も残ります。その代わり、買い取った会社が買い取られた会社を支配したり子会社化したりすることになります。また、買収と合併を総称して、M&A(Mergers and Acquisitions)と呼びます。

買収者の属性は「ストラテジック・バイヤー」と「フィナンシャル・バイヤー」の2つです。前者は事業でシナジー効果を生むことや強化することなど事業戦略上M&Aを実施する買い手をいい、主に事業会社が該当します。後者は事業そのものというよりはバリューアップにより株価を引き上げて利益を享受することや解散価値に期待してM&Aを実施する買い手をいい、主に投資ファンドやPEファンドが該当します。

買収の目的

企業を買収する主な目的は、安定した企業の成長を得ることにあります。例えば、めまぐるしく変化する市場に対応していくためには、新商品の開発が必要不可欠です。しかし、自社だけでは市場の変化に合わせた新商品を製造する技術がなく、他社に遅れをとるおそれがあります。

技術を高めるには時間やコストがかかるので、変化に対応しきれないかもしれません。そこで、技術をもった会社を買収すれば、自社にはない技術がスピーディーに得られて市場の変化に対応できます。コストも抑えられるので、安定性の高い成長を見込めます。

買収と合併の違い

買収と合併は似ていますが、大きな違いがあります。合併とは、2つ以上の会社が合わさって、ひとつの会社として事業を展開する手法です。元々ある会社が消滅して新しい会社を設立する場合、「存続会社」と「消滅会社」に分かれる場合がありますが、必ず消滅する会社が出てきます。

買収は、ひとつの会社がほかの会社もしくは事業を買い取る手法です。合併のように消滅する会社はなく、買い取られた会社は買い取った会社の傘下として事業を継続することになります。

【関連記事】合併とは?買収、統合との違いからメリットまで徹底解説!

2種類の買収がある

2種類の買収がある

買収には2種類存在します。「友好的買収」と「敵対的買収」です。両者は大きく異なり、友好的買収は双方が好意的な買収、敵対的買収は双方の意向が合わない中での買収です。では、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しく解説します。

友好的買収

友好的買収とは、買収者が買収先の同意を得てから買収を行うことをいいます。国内で行われる買収の多くは友好的買収です。友好的買収であれば、失敗するリスクを減らせます。

買収をするには、多くの資金が必要です。そのため、買収を行う際には買収先のデューデリジェンス(DD)をして、失敗のリスクを下げるようにします。友好的買収はお互いが同意の上での買収なので、買収先の経営陣の協力が得られ、スムーズに進みやすいのが特徴です。

敵対的買収

敵対的買収は、買収者が買収先と同意を得ないまま買収を行うことをいいます。買収先の経営陣の意向にそぐわない買収者が、市場で対象企業の株式を買い集めたりTOBを行って対象企業の株式を買いつけたりして経営権を握ろうとします。

半ば強引な買収のため、買収先企業の従業員のモチベーションが下がるおそれがあります。また、事前にデューデリジェンス(DD)もできません。

ネガティブな要素が強い敵対的買収ですが、買収先の経営者が機能していないなど全体的な株主価値を鑑み、友好的買収を試みるものの断念し、敵対的買収に踏み切るケースがあります。

友好的買収と敵対的買収の違い

最も大きな違いは、買収者と買収先の間に同意があるかどうかです。友好的買収の場合、先述の通り買収先の同意を得ているため、計画的に進められるのがポイントです。一方、敵対的買収は買収先の同意を得ずに進めるため、買収防衛策を講じられて買収しづらくなる場合があります。

また、友好的買収なら買収先企業の従業員のモチベーション低下は心配しなくても大丈夫でしょう。しかし、敵対的買収の場合には買収先従業員のモチベーションやモラールが大きく低下し、買収しても失敗に終わることが多くなります。そのため、日本では友好的買収のほうが多く行われています。

買収のメリット

買収のメリット

企業を買収するとどのようなメリットを享受できるのでしょうか。買収によって得られる主なメリットは「経営状態を改善できる」「シナジー効果を得られる」「時間をお金で買うことができる」の3つです。それでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

経営状態を改善できる

株主の交代が発生することで経営改善が実現でき、企業価値の向上を図れます。オーナーや経営陣の意向によって効率的な企業経営が行われていない企業の場合、買収することで自社が株主となり、非効率的な経営から効率的な経営へのシフトが可能です。

健全な経営には十分な資金が必要となります。資金調達が効率的にできない場合、健全で安定した経営は困難です。買収を行うことで、資金調達コストの削減や資金調達力の向上も期待できます。十分な資金があれば新たな商品開発や優秀な人材の確保ができ、競争に生き残りやすくなるといえるでしょう。

シナジー効果を得られる

シナジー効果を得られることも買収のメリットのひとつです。シナジー効果とは、複数の資源がひとつの場所に集まることにより、単独でいるときよりも大きな効果を生むことを意味します。

シナジー効果を得ることで、いっそうの企業成長が期待できます。買収によって得られるシナジー効果は以下のとおりです。

・生産エナジー……会社規模が大きくなり市場占有率がアップすることで、原料の大量購入が可能になることや工場の稼働率が向上してコストが削減できる

・販売エナジー……販売ネットワークが広がり、クロスセルや両社のブランドイメージの利用によって売上が増加する

・投資エナジー……研究開発費が増えることで、時代の流れや市場の変化に対応できる商品開発ができる

・経営エナジー……相手先の企業から経営ノウハウを得られ、よりいっそう経営力がアップする

時間をお金で買うことができる

事業拡大や新規事業を自社のみで実施することは可能ですが、実現するためにはそれなりの投資を行い、かつ時間も相応にかかることになります。また、自社単独でこれらを成功させることは運も必要となり、お金と時間を十分にかけたとしても必ずしも成功するとは限りません。

しかし、買収をすることにより、買収者が欲する事業を有する企業を時間をかけずに取得することが出来ます。もちろん、買収の対価として相応の現金を支払う必要があるものの、一定程度成功している企業や事業をリスクを抑えて取得出来ることは買収のメリットといえます。

このような理由から、買収やM&Aは「時間をお金で買う」という表現がされます。余剰現預金や資金調達力があるものの自社単独での事業展開に不安がある企業や、自社単独での事業展開では時間がかかりすぎて競合他社と差別化出来ないなどの事情がある企業には、買収は最適な事業戦略といえます。

買収のデメリット

買収のデメリット

どんなことにもメリットがあればデメリットがあるように、買収にもデメリットは存在します。買収によって発生するデメリットは「手続きが複雑で手間や資金がかかる」「人材が流出するリスクがある」「簿外債務が発覚する可能性がある」の3つです。

これらをしっかりと把握することで損失を最小限に留められます。ここでは、デメリットについて詳しく解説します。

手続きが複雑で手間や資金がかかる

買収の手続きは複雑で大きな手間がかかり、また買収で一般的なスキームである株式譲渡では対価として多額の現預金を支払う必要があります。特に敵対的買収は買収先の同意を得られていないため、買収先企業の経営陣の協力を得られず、TOBを実行して経営権の取得を図る必要があります。また、買収先企業が買収防衛策を講じた場合、防衛策に対してアクションを起こさなければなりません。

友好的買収の場合はTOBや買収防衛策に対してすべきことはありませんが、「意向表明書」の提出や「基本合意書」を締結する必要があります。

どちらの買収も多くの手続きを進めなければなりません。買収手続きに時間や資金をとられて、ほかのタスクが停滞することがないように注意しましょう。

人材が流出するリスクがある

買収時に懸念すべきデメリットのひとつが、買収にともなって人材が流出するリスクです。特に、買収先の従業員の人材流出リスクに関してはしっかりと対応しましょう。

買収者と買収先の企業で、事業や労働環境、規則といったものがまったく異なる場合があります。そのようなケースでは買収元の労働条件に合わせることが多く、買収先の従業員は戸惑いを感じるかもしれません。慣れ親しんだ労働環境ではなくなり、大きなストレスにつながることもあるでしょう。

買収によって派閥が発生したり買収後に混乱が生じたりすると、従業員のストレスをさらに助長してしまいます。ストレスや不満によって優秀な人材が外部に流出すれば、大幅な戦力ダウンとなるおそれがあります。買収を行う前には、従業員と今後の待遇や将来のビジョンについてしっかりと話し合う必要があります

簿外債務が発覚する可能性がある

買収で気をつけなくてはならないのが「簿外債務」です。簿外債務とは帳簿上には記載のない債務を指します。具体的には、未払いの給与(残業代)や賞与、退職金といったものがあります。さらに、今は発生していないが発生する可能性がある「偶発債務」と呼ばれる債務もあります。

想定外の簿外債務や偶発債務が発覚した場合は危険です。計画どおりに事業活動が進まなくなるおそれがあり、買収の効果が薄れてしまうかもしれません。簿外債務や偶発債務の金額が多いほど、事業がスムーズに進まなくなるリスクが高くなります。

買収前には徹底的にデューデリジェンス(DD)を実施し、簿外債務の有無や定量化、リスクの程度を調査しましょう。また、会社の一部やすべてを分離させて売買する事業譲渡を利用すれば、譲渡対象の負債や資産を個別に指定して買収できます。

買収の成功事例

買収の成功事例

これまで国内外で多くの買収が行われてきました。ここでは、「Google」「楽天」「村田製作所」「JT」「日本電産」の5つの企業の成功事例をご紹介します。実際の例を参考にすれば、買収の成功率を高められるでしょう。

Google

検索エンジン最大手のGoogleは、2006年に「YouTube」を買収しました。YouTubeは最大手の動画配信サイトで、買収額は16億5,000万ドルにおよびます。買収の妥当な価格は、通常6億ドル~7億ドルといわれていました。その額をはるかに超えた価格で買収した理由は、競合他社に買収されるのを防ぐためです。

動画配信サイト最大手のYouTubeはメディアの注目度が抜群で、ほかの企業に買収されると競争に遅れをとってしまいます。たとえ高額でも長期的に見れば買収したほうが利益を得られると見越した買収といえるでしょう。

楽天

インターネットションピングモールやクレジットカード、総合旅行サイトを展開する楽天は、2016年に株式会社Fablicを買収しました。Fablicの株式すべてを取得し、楽天の完全子会社として事業活動をしています。

楽天がFablicを買収した理由は「B to C」ではなく「C to C」の個人間取引事業を強化するためです。楽天は多種多様なジャンルの商品を取り扱っていますが、特定のジャンルに特化した商品の取り扱いはありませんでした。

Fablicは個人間取引をサポートする「フリマ型」ビジネスを展開している企業です。買収すれば500万人以上のユーザーと女性の支持が得られるため、事業の拡大を期待して買収を行った経緯があります。

村田製作所

電子部品の製造から販売までを行う村田製作所は、2016年11月と2017年3月に二度続けて自社関連企業の買収を行っています。電子部品に関係する企業の買収によって、自社の技術をよりいっそう高めたり、新たな取引先や顧客を獲得できたりといったメリットが得られました。

通常であれば、技術の向上や新たなネットワーク作りには時間がかかります。買収なら時間をかけずに効率よく経営力を高められるため、村田製作所は短期間で業績を伸ばすことに成功しました。

JT

1999年、たばこで有名なJTは米RJRナビスコ社の海外たばこ事業を買収しました。さらに、2007年にはイギリスのギャラハーを獲得しています。

買収を行った背景には、JTのシェア拡大とシナジー効果を得たいという思惑がありました。アメリカとヨーロッパ市場に地盤のある会社を買収することで、シェアの拡大を実現しました。また、ブランド力や販売ネットワーク、さらにはノウハウも共有できることから、コスト削減や技術の向上といったシナジー効果を得ることにも成功しています。

日本電産

2017年、日本電産はEmerson Electric社のモータ・ドライブ事業および発電機事業を買収しています。Emerson Electric社は電気や電子部品の開発から販売までを行う企業で、電子部品やモーターを手掛ける日本電産と同じカテゴリーの企業です。

買収の理由は、産業用や商業用事業の成長を望んだことにあります。Emerson Electric社は、北米やヨーロッパ方面のビジネスに強いため、よりグローバルな展開が可能となりました。

自社製品と買収先製品の提供が可能になったことで、より細かなニーズへの対応力が増し、取りこぼしなく事業が行えるようになったのもポイントです。

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買収の失敗事例

買収の失敗事例

買収を行って成功した企業がある一方、失敗した企業もあります。買収は実行すれば確実に利益を得られるわけではありません。不適切なデューデリジェンス(DD)や簿外債務の発覚、買収による取引先の消滅が起こると失敗に終わる場合もあります。

ここでは、「東芝」「パナソニック」「富士通」「日本郵政」「丸紅」の5つの会社の失敗事例をご紹介します。

東芝

大手家電メーカーの東芝は、アメリカの原子力発電会社であるウエスチングハウスの買収を行っています。結果的に買収は失敗に終わり、2017年3月期には7,200億円ほどの減損損失を計上しました。

買収したウエスチングハウスは、2015年末にCB&Iストーン&ウェブスターという建設会社を買収したことがあります。これが原因でウエスチングハウスは多額の損失を出します。東芝は多額の損失を見抜けなかったことで、取り返しがつかなくなる事態となりました。買収先企業に対するリスクマネジメント能力不足が招いた失敗といえるでしょう。

パナソニック

2009年、大手家電メーカーのパナソニックは三洋電機を4,000億円で買収しました。三洋電機は優れたリチウムイオン電池製造のノウハウを有している企業です。スマートフォンや電気自動車にも使われているリチウムイオン電池は、今後さらにさまざまな分野での活躍が見込まれます。将来的に大きな収益につながる買収かと思われました。

しかし、買収した事業の価格が高すぎたため、のれんの減損損失処理によって赤字が膨らんでしまいました。結果的に、2013年3月期の個別決算で6,000億円以上の評価損を計上することになります。

富士通

総合エレクトロニクスメーカーの富士通は、1990年にイギリスの国策IT企業であるICLを買収しています。買収額は1,890億円におよび、ICLは富士通の完全子会社となりました。

買収したことで電算機では世界2位のシェアを誇るまでとなり、経営力の強化を一気に実現します。その後、ドイツの企業を買収し、最終的な投資額は3,500億円になりました。

しかし、電算機事業の業績悪化を受けて、最終的には2,900億円ほどの評価損を発生させて失敗に終わる結果となってしまいました。

日本郵政

日本郵政は企業の成長戦略のひとつとして、オーストラリアに拠点を置く大手物流会社のトール・ホールディングスを買収しています。トール・ホールディングスは「国際フォワーディング事業」「コントラクト事業」「オーストラリア国内の物流事業」の3事業を柱として経営していた会社です。

そんな折、オーストラリア国内の物流事業が不振に陥り、国際フォワーディング事業も赤字となります。日本郵政はトール・ホールディングスの損失に対応しきれず、結果的に4,000億円ほどの減損を計上しました。

丸紅

電力やエネルギー、金属、食料といったさまざまな事業を展開する丸紅は、2013年3月にアメリカのガビロン社が有する2つの事業を買収しました。ガビロン社はエネルギーの仲介、穀物や肥料を扱う会社です。

買収が失敗した背景には中国への穀物輸出制限があります。丸紅とガビロン社という大きな会社が手を組むことで中国市場を寡占化するのを中国側は危惧していたようです。

中国はガビロン社の買収の許可をしましたが、代わりに大豆の輸入や販売を独立して行うように丸紅に命じました。その結果、ガビロン社の中国での事業展開がスムーズに進まず、事業価値を下げることになります。丸紅は2015年3月期で1,200億円の減損損失を計上しています。

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買収するための主な手法

買収するための主な手法

買収の手法は「株式譲渡」「事業譲渡」「会社分割」と主に3つあります。それぞれメリットとデメリットがあるので、しっかりと把握して最も適した手法を選びましょう。ここでは、それぞれの手法について詳しく解説します。

株式譲渡

株式譲渡とは、買収される企業の経営者が保有株式を買収企業へと譲渡し、経営権を移すことをいいます。特に、中小企業のM&Aにおいては最も行われることが多い手法です。

買収企業と買収される企業の双方が合意した「株式譲渡契約書」を締結し、株式の対価を支払い、株主名簿を書き換えるだけで完了します。ただし、上場会社の場合は株式名簿の書き換えのみでは取引完了にはなりません。TOBが必要になることもあるので注意しましょう。

メリットは、経営権を得るまでの手続きが他のスキームに比べ簡単なことです。また、双方の同意さえとれていれば、早急に譲渡を行えるのもメリットといえるでしょう。一方、債権や債務はすべて引き継がれるので、デューデリジェンス(DD)では判明しなかった簿外債務が発覚する場合があるのがデメリットです。

【関連記事】株式譲渡とは一体?メリットや手続き方法は?

事業譲渡

事業譲渡とは、会社の事業を第三者に譲渡する手法です。包括承継ではありません。事業譲渡の「事業」とは、ある一定の営業目的のために組織化され、有機的一体として機能する以下のようなものを指します。

・有形、無形の資産や債務

・人材

・事業組織

・ブランド

・取引先との関係

・蓄積されたノウハウ

事業譲渡は資産や負債を個別に移転させる手法なので、一部でも全部でも自由に譲渡できます。買収企業は譲渡対象の範囲を決められ、買収対象の事業に無関係なものや負債を引き継ぐ必要はありません。その結果、簿外債務や偶発債務を防げるのが大きなメリットです。

ただし、買収対象事業に関係する従業員は直ちに引き継がれるわけではなく、譲渡先にて再雇用の契約を締結し直す必要があります。

【関連記事】事業譲渡とは?メリットや注意点を徹底解説!

会社分割

会社分割とは、一部や全部の事業を切り離して別の会社へと引き継ぐ手法です。引き継ぐ会社は、新設した会社、既存の別の会社のどちらでも構いません。新設した会社に引き継ぐ場合は「新設分割」、既存の別の企業に引き継ぐ場合は「吸収分割」と呼ばれます。

また、事業承継時に発行した株式を誰が保有するかでも種類が変わります。事業分割をした会社が株式をもつ場合は「分社型分割」、事業分割した会社の株主が株式をもつ場合は「分割型分割」という名称になります。

資産や従業員といった対象事業に関係のある箇所だけを引き継げるのがメリットです。デメリットとしては、新設分割と吸収分割で手続きが異なることや手続きの手間がかかることが挙げられます。

また、類似する手法として事業譲渡があり、どちらも事業の一部もしくは全部を他に承継するという点では同一です。しかし、事業譲渡が個別契約を都度都度譲渡するのに比べて、会社分割では包括的に譲渡対象となる違いがあります。その他にも許認可の引継ぎや手続き等で相違する点は多々あり、詳細はこちらをご参照下さい(参照:「事業に携わる方なら知っておきたい事業譲渡と会社分割の違い」)

【関連記事】会社分割とは?メリットや吸収分割と新設分割の違いを解説!

買収の基本的な流れ

買収の基本的な流れ

買収する場合、まずはどのような手法で行うのか決める必要があります。買収の目的や会社の将来的なビジョンを考慮して、最も適した手法で買収を行いましょう。手法を決めたら流れに沿って買収を進めていきます。ここでは、買収の流れについて詳しく見ていきましょう。

1.買収相手を探して確定する

まずは、買収相手を探して確定します。自社が成長でき、経営力の強化につながるような企業を探しましょう。自分の力で探すのもよいですが、大きな手間や時間がかかってしまいます。そのため、M&Aの専門家にサポートしてもらうのがおすすめです。

専門家にサポートを依頼すれば、買収相手との仲介をしてくれます。豊富なノウハウや実績をもった専門家によって、自分で探すよりも条件のいい買収相手が見つかりやすいのが魅力です。

2.経営陣同士での会談を行う

買収先が見つかったら、双方の経営陣同士で会談を行います。会談の前には、買収相手やM&Aの専門家と「秘密保持契約」を締結しましょう。

買収を行う場合、相手企業に自社の機密情報を開示することになります。企業の機密情報を外部にもらさないためにも、秘密保持契約の締結は重要です。買収に合意できるように、双方の経営陣同士でじっくりと話し合いましょう。

3.基本合意書の締結を行う

経営陣同士が会談や初期的な検討をした結果、双方が買収に意欲的で条件がすり合いそうであれば「意向表明書」を提出した上で「基本合意書」の締結を行います。

基本合意書とは、最終契約を締結するまでの協議の途中で、その時点での合意された事項を取りまとめた書類です。買収に関する最終的な合意事項ではなく、項目ごとによって法的拘束力があるものとないものと区別はありますが、その時点での仮の合意事項という位置づけになります。

基本合意書は詳細な情報や法的拘束力が定められていることもありますが、お互いの協議の意思を確認することを目的として作成する場合もあります。

4.デューデリジェンス(DD)を実施する

基本合意書の締結が完了したら、次は「デューデリジェンス(DD)」を実施します。デューデリジェンス(DD)とは、投資を実行するにあたり、投資先の価値やリスクを調査することです。

デューデリジェンス(DD)には、主に3つの種類があります。ビジネス・デューデリジェンス(事業デューデリジェンス)は、事業を様々な観点から定性的・定量的に調査するものです。ファイナンシャル・デューデリジェンス(財務デューデリジェンス)は、投資先の財政状態・経営成績を調査します。また、ファイナンシャル・デューデリジェンスと一体として行われるものにタックス・デューデリジェンス(税務デューデリジェンス)があります。リーガル・デューデリジェンス(法務デューデリジェンス)は、契約内容や遵法性といった法務面に関わる部分を調査するものです。

【関連記事】デューデリジェンスとは?意味や目的、実行のポイント

5.最終契約書の締結をする

デューデリジェンス(DD)を実施した結果、異常な部分が見られず双方が合意していれば「最終契約書」の締結を行います。最終的な条件をまとめた最終契約書を作成し、買収の契約を締結します。

最終契約書の締結をしクロージング(資金決済等)すれば、買収が完了したことになります。なお、最終契約書には法的拘束力があり、最終契約書を締結したあとの取り消しはほぼ不可能です。また、最終契約書は締結後にトラブルが起こった際の解決基準となります。

買収を考えているなら「すばる」にご相談を

買収は成功すれば大きなメリットを享受できます。ただし、大きなリスクが発生するおそれもあるため、買収のプロに相談するのがおすすめです。

買収を行うと「経営状態の改善」「シナジー効果」「時間をお金で買うことができる」といったさまざまなメリットが得られます。経営力を強化でき、市場の変化や時代の流れへの対応力が上がるのもポイントです。

しかし、買収は確実に成功するわけではありません。今回ご紹介したように、大手企業でも買収に失敗するケースがあります。失敗リスクを減らすには「手続きが複雑で手間や資金がかかる」「人材が流出するリスクがある」「簿外債務が発覚する可能性がある」といったデメリットの把握が重要となります。

すばるは各業界大手で実績と経験を積んだ「公認会計士」「弁護士」「税理士」「金融機関出身者」が多数在籍する総合M&A会社です。買収についての豊富な知識やノウハウを有しており、買収をトータル的に力強くサポートします。

これまで多くの企業のM&Aの仲介をしており、十分な実績で安心してご依頼いただけます。買収手続きは、ぜひすばるにご相談ください。

まとめ

まとめ

買収に成功すると、会社に大きな利益をもたらします。短期間で経営力の強化を図れ、市場のめまぐるしい変化にも対応できるようになれば、今まで以上に収益が上がることが期待できます。

しかし、実際の買収事例のように失敗するリスクもあります。また、買収手続きも複雑なので、買収のプロに相談するのが最も安心な方法といえるでしょう。

買収をご検討であれば、すばるの仲介サービスをご利用ください。知識や経験豊富な「公認会計士」や「税理士」といった多くの専門家が、買収をトータル的にサポートします。買収のことなら、ぜひ安心と信頼のすばるにご相談ください。

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