M&Aに成功した企業が実際にやっていたことは?

清水淳史

MBA 清水淳史

阪和興業株式会社、株式会社紀陽銀行を経て、2018年フロンティア・マネジメント㈱に入社。紀陽銀行では、法人営業業務を経て、本部部署にて、事業承継・M&A業務を担当。フロンティア・マネジメントでは中堅・中小企業向けの事業承継型M&A業務、事業承継支援業務、組織再編業務に従事。製造業、飲食業、卸売業、小売業、不動産業など幅広い業界の事業承継型M&Aを多数経験。メンバーの詳細はこちら

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日本のM&Aの件数は増加傾向にあると言われていますが、過去にM&Aを行った会社のすべてがM&Aに成功しているわけではありません。
そこで今回は、M&Aに成功した企業が実際にやっていたことから、M&Aを成功させるためのポイントを解説します。

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本記事のポイント

  1. M&Aの成功確率を上げる方法について知りたい方向けの記事です。
  2. M&Aの成功基準について解説しています。
  3. M&Aに失敗しないための具体的な方法についても紹介していますので、M&Aを進める前にぜひお読みください。

日本のM&Aにおける成功率

日本のM&Aにおける成功率

日本のM&Aにおける成功率は20~40%だと言われています。M&Aの成功率がこれほど低い理由は、 M&Aの成立=M&Aの成功ということではない からです。
M&Aの成功の定義というはっきりした形のものはありませんが、M&Aが成功したと言えるためには以下のような内容を満たしていることが必要です。

・企業価値の向上
・経営課題の解決
・シナジー効果による業績向上

つまり、M&Aの成立を目的とするのではなく、M&Aを実行することで経営に関する課題の解決やシナジー効果による業績の向上がなければ、本当の意味での成功とは言えないということです。

M&Aの成功率が低い理由としては、「M&Aそのものが目的となってしまっていた」「デュ ーデリジェンスが不十分だった」「M&Aの目的が明確ではなかった」「PMI(統合プロセス)が不十分だった」といったことがあげられます。
M&Aを成功させるためには、これらの準備をしっかり行ったうえで、M&Aを進めることが重要だと言えます。

M&Aを成功させるために知っておきたいポイント

M&Aを成功させるためには、以下のポイントを抑えておくことが必要です。

M&A仲介・FAの選定が大事

M&A仲介・FAの選定が大事

M&Aを円滑にかつ友好的に行うためには、専門的な知識と交渉力が不可欠です。そのため、一般的にはM&A仲介業者やFA(ファイナンシャルアドバイザー)に依頼するケースが多いでしょう。

M&A仲介業者やFAを選定する場合は、M&A対象会社の業界のM&Aの実績が多く、クロージング終了後のPMIのサポートが受けられる業者を選ぶことが大切です。適切なM&A仲介業者やFAを決めたあとは、早めに相談を始めることがM&Aの成功のカギとなります。

情報収集・SWOT分析

M&A仲介業者やFAに依頼すると、業界の情報を収集したうえで、適切なM&Aのスキームの提案や必要な交渉や手続きなどを進めてもらうことができます。情報収集やSWOT 分析は業者にまかせきりにしないことも大切です。

SWOT(スウォット)分析とは、「強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)」の頭文字から命名されたものです。強み、弱み、機会、脅威の4つを組み合わせて分析を行い、対象会社 の市場機会や事業課題などを明確にしていきます。

情報収集やSWOT分析はM&A仲介業者やFAも行いますが、任せっきりにするのではなく、自分たちでも情報収集をしたり、M&Aにおける対象会社 の強みとなる市場拡大の可能性や競争優位の可能性、弱みとなる市場縮小の可能性や競争激化の可能性などを事前に分析したりすることで、M&Aは成功しやすくなるでしょう。

PMI基本方針・100日プランの策定

M&Aを実施した目的や求めるシナジー効果を得るために、PMI基本方針と100日プランの策定を行います。PMI基本方針の策定とは、「経営理念及び将来ビジョン」「業務プロセス及び情報システムなどの体制」「企業風土及び文化などの意識面をどちらの方向にそろえていきたいか」といったことを明確化することです。

PMIの基本方針を策定するためには、まず譲渡側企業と譲受側企業の現在の状況を共有し、両者の現状を理解したうえで、PMIを成功させるために乗り越えなければならない課題を洗い出し、その後、洗い出した課題をスムーズに解決するための計画を立ててきます。

PMIの100日プランとは、クロージング後100日間で将来的なビジョンの実現や、洗い出した課題を解決するための詳細なアクションプランのことです。

M&Aによる中長期的な経営効果を求めるなら、現時点での課題を解決するためにやらなければいけない行動を目に見える形で示す100日プランの策定は、PMIをスムーズに実行するための有効な手段と言えます。

M&Aに成功した企業が実際にやっていたこと

 M&Aに成功した企業が実際にやっていたこと

続いては、M&Aに成功した企業が実際にやっていたことを、いくつか紹介します。以下のような内容を徹底して行っていた企業は、M&Aに成功しています。

デューデリジェンスの徹底

M&Aに失敗した理由のひとつに、「デューデリジェンスが不十分だった」というケースがあります。
デューデリジェンスは、合併や買収(M&A)などの際に対象となる企業の価値やリスクを詳しく把握するために実施されるものですが、デューデリジェンスの内容は多岐にわたります。

過去の業績推移、収益性、事業計画との整合性などの財務面に関することはもちろんですが、商品やサービスに関する営業やマーケティングのビジネスモデル、人事労務に関することなど、あらゆる面から徹底して行っておくことが重要です。
M&Aの基本合意書締結後のデューデリジェンスを徹底的に行った企業は、M&Aに成功するケースが多いです。

トップ同士が良好な関係を築く

トップ同士が良好な関係を築く

M&Aは、ただ単に契約が成立するだけでなく、M&Aの実行後に経営に関する課題の解決やシナジー効果による業績の向上がなければ、本当の意味でのM&Aが成功とは言えません。M&Aを成功させるためには、クロージング後のPMIが重要です。

しかし、PMIをスムーズに進めるためには、譲渡側企業と譲受側企業の現在の情報を事前に共有しておく必要があります。しかし、トップ同士が有効な関係を築けていけなかった場合、現在の譲渡側企業の状況が把握できていなかったことが原因で、従業員の意識がまとまらなかったり、期待していたシナジー効果を得にくい状況になってしまったりする可能性が高くなります。

トップ同士が有効な関係を築いていたことで情報共有がスムーズに行われた企業は、M&Aに成功したケースが多くなっています。

強みを伸ばし弱みを消すプランニング

M&Aの成功には、情報収集とSWOT 分析をすることが必要だという紹介をしましたが、強みを伸ばし、弱みを消すプランニングを立てるためには、対象会社 の強みと弱みを明確にしておくことが必要です。

まず、客観的な目線で対象会社 の強みと弱みの洗い出しを行い、対象会社 の企業努力だけで変えられない外部要因がどのように変化しているのかを把握し、内部要因と合わせて、自社の経営リソースも使い、強みを伸ばし弱みを消すプランニングが立てられる企業はM&Aに成功しやすいと言えます。

PMI100日プランの実行管理

PMIを実行する上で大切なことは、将来会社が向かいたいビジョンを明確にしたうえで現在の課題を洗い出し、会社の目標の達成や課題を解決するための計画を立てていくことです。
しかし、せっかく100日プランを策定してもプランの内容が実行されなければ課題を解決することができません。

M&Aに成功した企業は、無理のないPMI100日プランの作成を行い、100日プランの実行管理がしっかり行われている傾向にあります。

まとめ

まとめ

M&A成功の前提として理解しておかなければならないことは、M&Aの成立=M&Aの成功ではないということです。M&Aを本当の意味で成功させるためには、M&Aを実行することでどんな目的を達成したいのか、どんなことを期待しているのかを明確にし、クロージング後のPMIの計画をきちんと立てておくことが重要です。

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