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M&Aの課題とは?目的や対策について具体的に解説!

岸田高明

岸田高明

大手金融機関に入行、本社審査部にて与信審査業務、財務部にて決算業務に携わる。 有限責任監査法人トーマツに入所後、M&Aを中心とした業務を提供するファイナンシャルアドバイザリーサービス部門に所属。その後、組織再編によりデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社に異動し、M&Aアドバイリー業務・財務デューディリジェンス業務・企業価値評価業務に多数従事。本記事の監修を務める。

M&Aの実施経験がない中小企業にとって、M&Aの課題は把握しにくいかもしれません。実際にM&Aを実施する前に、「M&Aの課題や対策を知りたい」という方もいるのではないでしょうか。

M&Aの目的と具体的な課題を知ることで、対策を的確に検討できます。M&Aを深く理解している専門家と連携して適切な対策を講じ、M&Aを成功に導きましょう。そこでこの記事では、M&Aの目的を示した上で、その課題・対策についてご紹介します。

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M&Aはなぜ行われる?目的とは

M&Aはなぜ行われる?目的とは

M&Aによって、譲受側(買手側)企業は経営課題をスピーディーに解決でき、譲渡側(売手側)企業は、円満な事業承継や経営の立て直しを図ることができます。買手側・売手側それぞれの視点から、M&Aを実施する目的について解説します。

買手側の目的

譲受側(買手側)企業にとって、M&Aの実施は大きな投資です。投資には相応の期間を設定した回収計画があり、主に「時間を買う」という発想でM&Aを実施します。買手側の目的を大別すると以下の7つです。

・成長スピードの加速やシナジー効果
・事業規模・エリアの拡大
・新規事業に低コストで参入
・従業員の獲得
・許認可・特許を得る
・サプライチェーンの内製化
・スムーズな海外進出

M&Aによって獲得できるものは、顧客・取引先・人材・技術・ノウハウ・販売網・ブランドといった、事業に関わる全てです。これらを一挙に獲得することで、事業の成長スピードを加速できます。譲渡側(売手側)企業を適切に選定することで、高いシナジー効果が期待できます。

また、同業他社の販売網を獲得することで、既存事業の規模・エリアを拡大できます。異業種とのM&Aであれば、新規事業・分野へのスピーディーな参入も可能です。不足しているものを補うという意味で、人材不足の企業が人材獲得を目的にM&Aを実施するケースもあります。時間をかけずに許認可・特許が取得できることもM&Aの利点です。

さらに、M&Aによって、原材料調達・生産管理・物流・販売までを内製化することで、スピーディーに効率的なサプライチェーンを構築することができます。海外進出を求める企業にとっては、現地のビジネス拠点を販売網やノウハウまで含めて獲得できることが利点です。

売手側の目的

経営課題をスピーディーに解決したい譲受側(買手側)に対し、譲渡側(売手側)は円満な事業承継を求めています。売手側の目的を大別すると以下の7つです。

・後継者問題の解決と円満な事業承継
・売却対価の獲得
・従業員の雇用を守る
・個人保証・債権・債務の解消
・大手企業の経営資源による経営の安定化
・不採算事業を売却してコア事業に注力する
・新規事業の開始

多くの中小企業にとって、経営者の高齢化や後継者探しは大きな課題です。親族内承継や従業員承継が難しい場合でも、M&Aで外部から後継者を見つけられれば、円満な事業承継ができます。

M&Aの実施によって、売手側の経営者が売却対価を得られることも利点です。円満な事業承継によって売却対価を得て、リタイア後の生活資金に充てることができます。

企業の処分方法として廃業も考えられますが、廃業を選択してしまうと従業員の雇用は守れません。M&Aを実施すれば従業員の雇用は守られ、リタイア後も安心して買手側に経営を任せられます。さらに、自身や親族に負担をかけることなく、個人保証・債権・債務の解消が可能となります。

事業継続に問題を抱える企業なら、大手企業の経営資源を投入することで、経営の安定化が期待できます。また、不採算事業を売却してコア事業に専念できることもM&Aの利点です。売却対価を利用して、新規事業への投資も検討できます。

M&Aで解決できる企業の課題

M&Aで解決できる企業の課題

企業のさまざまな課題には、M&Aでなければスムーズな解決が難しいものもあります。とはいえ、このような課題を解決するには相手先企業の探索・企業価値評価(バリュエーション)・デューデリジェンス(DD)・PMIといったプロセスを、M&Aの専門家と連携して進めることが適切な手段です。ここからは、M&Aによって解決できる譲渡側(売手側)企業の課題を解説します。

資金の確保が可能

資金繰りに課題を抱えている中小企業は多いでしょう。M&Aによって譲渡側(売手側)企業が譲受側(買手側)企業の子会社になると、多くのケースで買手側企業からのグループ間貸付が受けられます。

金融機関からの融資も検討できますが、金融機関は事業実績や担保をもとに、融資の可否を判断するためネックとなる場合があります。M&Aでは買手側企業との交渉次第でグループ間貸付を受けられるので、事業継続を考えやすくなります。

企業の成長スピードを速められる

譲受側(買手側)企業は投資回収を重視し、譲渡側(売手側)企業にさまざまな援助をすることが一般的です。買手側企業のグループ企業になることで、売手側企業の成長スピードを速めることができます。

また売手側企業は資金だけでなく、顧客・取引先・人材・販路の獲得を含め、総合的なサポートを受けられることが利点です。成長産業や変化の激しい業界で事業を営む企業なら、M&Aによって大きなメリットを期待できるでしょう。

優秀な人材を確保できる

慢性的な人材不足に悩まされている企業も多いでしょう。人材獲得にはブランド力や資金力が大きく影響するため、基本的には大企業に人材が集中しやすく、多くの中小企業にとって優秀な人材の確保は困難です。

譲受側(買手側)企業のグループ企業となることで、譲渡側(売手側)企業のブランド力を強化できます。さらに、買手側企業の資金力を活用して、人材獲得競争で優位に立つことも可能です。

新規分野に進出できる

新規分野へ進出するには、多大なコスト投入と時間を要します。大手企業にとっても容易に達成できる目的ではないため、新規分野へ進出するためにM&Aを実施するケースも珍しくありません。資金力やノウハウが不足している中小企業では、なおさら困難でしょう。

M&Aによって譲受側(買手側)企業の経営資源を活用できるようになれば、不足している資金力やノウハウを補うことで、新規分野への進出も検討しやすくなります。

赤字事業の切り離しができる

慢性的な業績不振に陥っている事業を、コア事業の売上で補って経営を続けているケースや、事業再編の必要性を感じつつも、ノンコア事業にも経営資源を投入しており、抜本的な事業再編をする余裕がないケースもあるのではないでしょうか。

M&Aによってノンコア事業を売却すれば、赤字事業の切り離しが可能です。さらに譲受側(買手側)企業がノンコア事業の経営を継続する場合なら、従業員の雇用も守られます。

経営者の生産性アップ

経営者の手腕に依存している企業では、経営者のパフォーマンス次第で業績が左右されるケースもあります。経営者が1人で何役も務める経営体質の場合、経営者の時間が圧迫されると事業が成り立たないケースもあるでしょう。

しかし、限られた経営資源の中で経営体質を変えるのは困難です。譲受側(買手側)企業のサポートを受けて経営資源に余裕が生まれれば、経営者は時間を有効活用し、生産性を向上できます。

M&Aの実施における課題とは?

M&Aの実施における課題とは?

M&Aの実施においては、譲渡側(売手側)・譲受側(買手側)双方にさまざまな課題があります。例えば、「譲受側(買手側)企業が見つからない」「企業価値が適正に評価できない」「M&Aに精通する人材の不足」「既存取引先との関係性維持」「M&A後のPMI」などが挙げられます。まずは基本的な課題を解説します。

株式譲渡による事業承継

株式譲渡は、譲渡側(売手側)企業が株式の一部または全部を譲受側(買手側)に譲渡(売却)することで経営権を移譲する手続きです。株式譲渡に興味をもったら、まず自社の株式を確認しましょう。株式の譲渡に制限が設けられている場合、株主総会または取締役会での承認がないと、株式譲渡を実施できないため注意しましょう。

株式譲渡を行った場合、譲渡した株式について、株式名簿を書き換えなければなりません。

株主名簿の書き換えは、登記事項に含まれないため、法務局への申請を必要としません。手続きに不備があっても、M&Aは進行してしまうため、注意が必要です。手続きに不安がある場合は、M&Aアドバイザリーをはじめとする専門家へ相談するとよいでしょう。

譲渡側(売手側)企業の経営者が大株主であれば、株式の譲渡益は経営者が直接得られます。しかし、譲渡益は「譲渡所得」という所得区分に分類され、分離課税の対象になります。分離課税の譲渡所得は、給与所得や不動産所得などの他の所得と区分して税額が計算され、損益を通算できないため、こちらも注意が必要です。
また、株式譲渡は、帳簿上認識していなかった債務(簿外債務)も含め、企業の全てを承継する仕組みです。これは譲受側(買手側)にとってリスクとなるため、デューデリジェンス(DD)のプロセスで詳細な調査が求められます。

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事業譲渡による事業承継

事業譲渡は、譲渡側(売手側)が所有する事業の一部または全部を、譲受側(買手側)に譲渡する手続きです。有形資産・無形資産を個別に選んで譲渡します。

簿外債務や偶発債務といった帳簿外の債務を除外できるのは、譲受側(買手側)にとって利点です。一方で、権利を個別に承継する事業譲渡では、従業員や取引先との契約関係を新たに結び直す必要があります。また、事業にかかる許認可は基本的には承継されません。そのため、株式譲渡に比べて手続きが複雑であることは課題です。

また、譲受側(買手側)は、登録免許税や不動産取得税の負担が大きくなり、。さらに譲受する課税資産に対する消費税も課税されます。一方、譲渡側(売手側)には譲渡益に対する法人税等が課税されます。ここでいう法人税等には、地方法人税、法人住民税、法人事業税を含みます。
なお、原材料・製品・仕掛品といった棚卸資産は変動するので、交渉中に予測した譲渡金額と実際の譲渡金額が異なる場合もあります。事業譲渡の成立日まで、法人税額・消費税額が確定しない点にも注意が必要です。

関連記事「事業譲渡とは?メリットや注意点を徹底解説!

人事上の課題

M&Aによって企業が統合すると、譲渡側(売手側)の人事制度は譲受側(買手側)に合わせるのが一般的です。待遇の変化は従業員のモチベーションに影響を与え、退職リスクが高まる懸念もあります。適切なタイミングで従業員にM&Aの目的や待遇の変化を伝え、理解を得ることが大切です。

また、譲受側(買手側)の経営方針によっては、取引先との取引条件が変わるケースもあります。譲渡側(売手側)・譲受側(買手側)双方の経営者は、M&Aの目的やM&A成立後の変化について、取引先と意見交換することも大切です。

費用の課題

M&Aを社内のリソースのみで実施するのはリスクが高いため、M&A仲介会社と連携するのが一般的です。そのため、M&Aアドバイザリー・弁護士・税理士・会計士といった各種専門家に対する報酬支払いが発生するのも課題のひとつです。

M&Aの譲渡価格は、譲渡側(売手側)・譲受側(買手側)の交渉により決まります。ここでは、戦略的な価格交渉が不可欠です。M&A成立後のシナジー効果やリスク要因を踏まえ、多角的なアプローチから企業価値を評価します。これが「企業価値評価(バリュエーション)」のプロセスです。

企業価値評価(バリュエーション)の結果は、アプローチによって大きく異なることに注意しましょう。M&Aアドバイザリーをはじめとする専門家と連携して、客観的な企業価値を算出することが求められます。

規模が小さいM&Aの課題

中小企業のM&Aは「スモールM&A」と呼ばれることもあります。スモールM&Aと呼ばれるケースの例は、譲渡側(売手側)企業が年間売上高1億円未満の場合や、譲渡金額が1,000万円以下の場合です。スモールM&Aでは経営者の高齢化や後継者探しに問題を抱えるケースが多く、譲受側(買手側)企業との円滑なマッチングを要します。

譲渡側(売手側)の経営者が独自に譲受側(買手)を探すのは困難なので、M&A仲介会社との連携が必須です。しかし、スモールM&Aでは仲介手数料の負担が大きく、割に合わないケースも珍しくありません。

譲受側(買手側)企業とのマッチングに加え、条件交渉をしっかりサポートできる専門家との連携が大切です。中小企業の事業承継に豊富な実績があり、大手事業者より手数料が割安なM&A仲介会社を選びましょう。

M&Aの買手と売手による課題の違い

M&Aの買手と売手による課題の違い

M&Aの課題は、譲渡側(売手側)・譲受側(買手側)どちらの立場かによって異なります。M&A成立前は企業価値評価(バリュエーション)やデューデリジェンス(DD)、成立後の統合プロセスであるPMIが大きな課題であることに注目しましょう。M&Aの課題を、売手側・買手側それぞれの立場から解説します。

売手側の課題

譲渡側(売手側)の課題として、まず挙げられるのが情報漏えいの防止です。M&A成立前に社内外で情報漏えいがあると、取引先が懸念を抱き、取引停止になるおそれがあります。

M&A成立後の変化が不透明な状態で、従業員がM&Aの予定を知ることも危険です。双方の企業に対して不信感を抱き、モチベーション低下によって退職リスクが増大するおそれもあります。

また、譲受側(買手側)企業は公認会計士・税理士・弁護士などに依頼して、売手側企業に対して「デューデリジェンス(DD)」を実施することが一般的です。デューデリジェンス(DD)とは、対象となる企業の事業(ビジネス)・財務・税務・法務・人事・IT・環境に関する詳細な調査と分析です。

デューデリジェンス(DD)の結果、財務状況や収益性が明らかになる他、不適切な会計処理や簿外債務が発覚するケースもあります。買手側に不信感が生まれるとM&A成立が困難になるため、売手側としては自発的かつ正確な情報開示が大切です。

買手側の課題

譲受側(買手側)企業の課題として、まず挙げられるのが譲渡側(売手側)企業の選定です。M&Aの目的に合う企業を選ばなければ、想定するシナジー効果は得られません。適切なマッチングが欠かせないでしょう。

また、適正な譲渡価格を算出できるかどうかも課題です。譲渡価格は、企業価値評価(バリュエーション)やデューデリジェンス(DD)の結果を踏まえて決定します。売手側との交渉や投資の回収計画に影響するので、M&Aアドバイザリーや税理士と連携して進めましょう。

M&Aのクロージングプロセス後には、「PMI(Post Merger Integration)」を実施します。PMIとは、M&Aを実施した2社の経営・業務・意識を統合するプロセスです。経営理念や経営戦略・人事評価制度・人材・組織・拠点・企業風土といった、あらゆる要素を統合します。従業員の退職リスクを抑制し、シナジー効果を高める要素として不可欠です。

まとめ

まとめ

M&Aは譲渡側(売手側)・譲受側(買手側)双方にさまざまな課題があり、それらを解決するにはM&Aを深く理解した経験豊富な相談相手を見つけることが大切です。ただし、中小企業のM&Aは手数料がネックになるため、割安にサービスを提供できるM&A仲介会社と連携しましょう。

すばるは、M&A仲介業務・ファイナンシャルアドバイザリー(FA)・デューデリジェンス(DD)・PMIといった、M&Aに関するあらゆる業務をワンストップでサポートします。

大手監査法人系M&Aファーム出身の公認会計士や税理士が多数在籍しており、大手水準のサービスを割安で提供できるのも強みです。M&Aの実施や対策を検討している方は、ぜひすばるにご相談ください。