兄弟の遺産相続はどうなる?揉めないための円満相続とは

公認会計士・税理士 山田武弥

会計士・税理士 山田武弥

有限責任監査法人トーマツ入所。金融業及び卸売業を中心とした各種業務の法定監査業務に携わる。 その後、大手税理士法人及びコンサルティング会社にて事業承継・事業再生・法人顧問業務に従事。 組織再編税制を活用した事業承継スキームの構築や株価対策、事業再生計画の立案やその後のモニタリング及び金融機関対応等に豊富な経験を有する。 山田武弥公認会計士・税理士事務所として独立後、相続・M&A大学に参画し、現在に至る。本記事の監修を務める。メンバーの詳細はこちら

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遺産相続において兄弟姉妹で揉めてしまうことはよくあることです。
兄弟姉妹で遺産相続をする際に、揉めずに円満相続するにはどのようにすれば良いのでしょうか。
この記事では兄弟姉妹が遺産相続をする際に揉めずに円満相続をするにはどうしたら良いのかということと、遺産相続をする際の注意点などを分かりやすく解説します。

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兄弟や姉妹での遺産相続

兄弟姉妹への遺産相続は、被相続人に配偶者がいるかどうかで遺産相続できる額は異なります。
また相続人に配偶者も子供もいない場合、被相続人自身の兄弟姉妹が遺産相続をするということになり、相続できる額は兄弟姉妹の数により異なります。
ここでは兄弟姉妹の遺産相続について詳しく紹介していきます。

関連記事「遺産相続とは?手続きの流れやルール・注意点などを解説

被相続人(親)に配偶者がいる場合の遺産相続を兄弟姉妹でする場合

被相続人に配偶者がいる場合は、まず配偶者が遺産の半分を相続し、残りの半分を被相続人の子供が相続をするという形になります。
一人っ子の場合は遺産の半分を受け取ることが可能ですが、兄弟が多い場合は残り半分の遺産をさらに兄弟姉妹で分けるということになります。
例えば兄弟姉妹が3人いる場合を例に考えてみましょう。
まず配偶者が遺産の半分を受け取り、残りの半分を兄弟姉妹3人で分けます。
その結果兄弟姉妹は遺産全体の6分の1ずつ相続するという形になります。

被相続人ー配偶者(1/2)
長男(1/6)次男(1/6)三男(1/6)

しかしながら兄弟姉妹から見て被相続人は父親であり、配偶者は母親です。
母親が亡くなった場合また相続が発生するので、被相続人の配偶者が相続した遺産の半分はいずれまた相続されるということになります。

母親の資産が、相続税の控除額である約3600万円以下だと相続税はかかりませんが、控除額を上回る資産があると相続の際に相続税が発生します。
その場合、二次相続といって相続税が二重にかかってしまうので、母親が生活していくのに十分な資産がある場合、生前贈与するなどして少しずつ遺産を減らして、相続税の額を少なくするという対策も必要です。

被相続人(親)に配偶者がいない場合の遺産相続を兄弟姉妹でする場合

被相続人に死別するなどして配偶者がいない場合は、被相続人の子供達で遺産を均等に分配します。
先程の例で、被相続人の配偶者が遺産の半分を相続したあと、その配偶者も亡くなってしまって相続が発生した場合も同様の形です。
3人兄弟姉妹の場合は3分の1ずつ相続します。

被相続人ー長男(1/3)次男(1/3)三男(1/3)

しかし実際には遺産の中には直前まで住んでいた不動産があったり、まだ現金化しておらず値段が流動的な金融商品がある場合が多く、完全に均等に分けるのは困難というケースがほとんどです。
不動産の場合は共有名義として相続登記をすることも可能ですが、不動産を共有で持ってしまうと将来問題になる可能性があるので、なるべく1人の相続人が相続するようにしましょう。
どのような問題かというと、不動産を売却したりする際に登記名簿に登録されている全員の承諾が必要となってくるので、長い間放置され二次相続が発生するとさらに名義人の数が増えて手が付けられない物件となってしまう可能性があります。
また兄弟姉妹のうち誰かが実家に残って、親の介護をしていた場合、介護をしていた人もしてなかった人も均等に分けるのかどうかという議論もよくある揉め事です。
遺産相続の話がまとまらず相続まで長引いてしまい、さらに負の遺産がある場合、利子が積み重なってしまい遺産がどんどん減ってしまいます。
そのため遺産をどうするかという話は、なるべく早めに話し合いをして、お互いが納得をするような形にまとめておかなければなりません。

被相続人の兄弟姉妹が遺産相続する場合

亡くなった人に妻も子もいない場合は、被相続人自身の兄弟姉妹が遺産を相続することになります。
被相続人の兄弟姉妹に遺産を相続する場合は、被相続人に配偶者がいるかどうかで少し異なります。
配偶者がいない場合は兄弟姉妹で遺産を均等に分割します。
被相続人に配偶者がいる場合は配偶者が4分の3相続し、残りの4分の1を他の兄弟姉妹が相続する形になります。

被相続人ー配偶者(3/4)
被相続人の弟(1/8)兄(1/8)

しかし被相続人に子供がおらず被相続人の兄弟姉妹が法定相続人になった場合、遺言書の内容によっては兄弟姉妹に相続させないということも可能です。
法定相続人には遺留分侵害額請求というものがあり、たとえ遺言書に法定相続人の誰かには相続しないと書かれていても、法定相続人には相続できる権利があるので裁判所に訴えることで相続することが可能となります。
つまり、生前にどんなに仲が悪くても、遺留分侵害額請求ができる権利を持っている法定相続人に対しては必ず相続をしなければなりません。

しかしながら遺留分侵害額請求の権利を持っているのは被相続人の子供、配偶者、親のみであり兄弟姉妹にはその権利はありません。
つまり遺言書で遺産は全て妻に相続して兄弟姉妹には相続させないと書かれていれば、被相続人の兄弟姉妹はその内容について納得いかなくても受け入れるしかありません。

しかし遺言書が残されていないと上記のとおり、4分の3のみ配偶者が相続し、残りの4分の1は被相続人の兄弟姉妹が相続することになります。
そのため相続人が配偶者のほかに自分自身の兄弟姉妹しかいない場合は、遺言書は大きな役割を持つのでしっかりとして遺言書を用意しておかなければなりません。
遺言書にはいくつかのルールがあり、家庭裁判所で検認されなければ有効な遺言書とは認められません。
遺言書には3種類あり自筆証書遺言と公正証書遺言と秘密証書遺言です。
このうち最も一般的なのは自筆証書遺言ではないでしょうか。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は裁判所に検認されなければ正式な遺言書等は認められません。
裁判所に検認されるためのルールとして主なものは、全文を自筆で書くこと、日付・氏名も自筆で記入すること・実印を押すことなどです。
確実に遺言書を有効にしたい場合は、手間と費用がかかってしまうものの公正証書遺言という選択肢もあります。

相続人に遺留分侵害額請求ができる権利を持っている相続人がいると、遺言書が正式な遺言書が認められてもそのとおりに相続されるとは限りません。
しかし相続人が被相続人自身の兄弟姉妹と配偶者のみという場合は、遺言書が認められればそのとおりに相続されます。
そのためどうしても自分の兄弟姉妹に相続をさせたくない場合は、遺言書にしっかりと書いておくようにしましょう。

関連記事「被相続人とは?遺産相続の優先順位と相続割合について

兄弟姉妹での遺産相続のトラブルと対処法

遺産の相続にはトラブルがつきものです。
トラブルの理由には様々なものがありますが、不動産など均等に分配するのが難しい遺産や、被相続人に対しての貢献度等によって均等に分配することが納得できないというケースもあります。
遺産相続のトラブルを解決するには、全員が納得できる分配の仕方を提示することが必要です。

ここではよくある兄弟姉妹での遺産相続のトラブルと対処法について紹介します。

事前に家族で話し合いができてない

事前に家族で話し合いができていないと遺産相続の際にトラブルになる原因となります。
被相続人が存命で相続が発生する前に、財産を所有している本人が下す判断は重いもので、多少の不公平があっても相続人は納得できることでしょう。
遺産相続が発生した際、その相続人である子供たちもそれぞれ家庭を持っていたり、これからマイホームを購入する計画があったり、色々とお金がかかる時期であるケースが多いです。
相続人の中の1人は独身でそれほどお金が必要ないという場合もあれば、別の相続人は子供がたくさんいて養育費に多額のお金が必要というケースもあります。
さらに、相続人のうち1人は実家に留まり、被相続人である自分の親の介護や世話をずっとやってきており、他の相続人は何もしてこなかったという事情もあるでしょう。
相続人の金銭事情、被相続人への貢献度などが絡み合うと当事者同士で話をまとめるのは困難です。
このようなそれぞれの事情が絡みあうと、被相続人が亡くなった後に話し合うと話がまとまらない可能性があります。
そのため最終的に正当な判断をしてもらう人が必要で、その最も有力な人物が被相続人自身です。
被相続人がまだ生きてるうちに家族で話し合いの場を持ち、それぞれの事情を主張した上で被相続人が誰にどのくらい何を相続させるのか決めておくと後でもめることも少なくなるでしょう。
事前に話し合いをして、誰もが納得できる相続の仕方が決まればその内容は遺言書に書いておき、しっかりと文書で記録しておきましょう。

遺言書の内容が平等では無い

遺言書の内容が平等ではない場合もトラブルの原因となります。
相続人のうち子供の数が多い相続人には多めに遺産を相続をするように書かれてあったり、自分自身の介護等を積極的にやってくれた相続人には多めに遺産を相続するという内容であればまだ納得できるかもしれません。
しかし時には特に理由を明記することもなく、特定の相続人に多めに相続をするように書かれている場合があり、他の相続人が納得できない場合もあります。
それ以外にも不動産は売却して現金化しない限り均等に分けることは難しいです。
そのため特定の相続人には不動産を相続し、他の相続人は金融商品や現金などを相続するという形になっている場合もあります。
忘れてはならないのは法定相続人には遺留分侵害額請求をする権利があり、遺言書に相続させないと記載されてあっても法定で定められた最低限の金額は相続することができます。
そのためある特定の相続人があまりにも相続できる額が少なかった場合は、この遺留分侵害額請求をして均等に遺産が相続できるようにすることも可能となってしまいます。
遺言書の内容が平等ではない場合は、この遺留分侵害額請求ができるということを前提として相続人同士で話し合い、なるべく平等になるように調整をするようにすると良いでしょう。

財産に負債が多くある

財産に負債が多くある場合はトラブルの原因となります。
負債があっても他の遺産でプラスになれば相続人はプラス分の遺産を受け取ることができます。
そのため遺産相続の際は被相続人に財産がどのくらいあるのかを正確に把握しなければなりません。
負債の内容は借金や未払いの税金、病院の治療費などがあり、借金がある場合は毎日少しずつ利子が加算されていきます。
つまり相続に手間取れば、その分少しずつ借金は増えていくのでなるべく早めに解決しなければなりません。
遺産相続の際にどのくらい遺産があるかを調べるにはいくつか方法があります。
預貯金の場合は被相続人が利用していた金融機関の支店に行き、「預金残高証明書」を発行してもらえればその内容が分かります。
さらに預金通帳に記帳してみるとお金のやりとりが明確に分かります。
引き落としなどがあった場合、それをもとにクレジットカードや定期的に引き落とされていたサービスなども確認することができます。
特に最近はNetflixなどインターネット上で毎月定額を支払うことで利用できるサービスが増えており、これらを早急に解除しなければ何もしなくても毎月お金が引き落とされてしまいます。

しかし銀行引き落としの場合は、引き落とされる口座が閉じてしまえば、自動的に更新は止まるので、引き落としが多い故人の口座は早急に銀行に対して引き落とされないような手続きをしたほうが良いでしょう。
遺産相続の話がまとまらないと、場合によっては遺産相続まで数ヶ月かかることがあり、その間も定額制のサービスに加入したままだと引き落とされてしまいます。
株式や債券などの有価証券は、それらを扱っている金融機関や証券会社などに「評価証明書」の発行を依頼すると被相続人がどのくらい金融資産を持っていたのかを知ることができます。

しかし金融資産は値段が流動的であり、実際に相続する際もその値段で相続できるとは限りません。
注意しなければならないのが借金がある場合で、被相続人自身も他の家族に隠していることが多く、相続完了後になって発覚するというトラブルもあります。
後になって発覚した場合、時間が経てば経つほどに利子が加算されていくので借金の額は膨れ上がっている可能性もあります。
さらにもう相続が完了していると相続放棄をするということもできません。
そのため借金があるかどうかは慎重に調査をする必要があります。

1つのやり方はクレジット情報等を管理している個人情報信用機関(JICCやCIC等)に問い合わせてみたり、銀行口座のお金の取引について注目してみたりするやり方です。
このように遺産の額を正確に把握した上で、負債が多いようであれば相続放棄をするという選択肢もあります。
借金があることを知らず相続をしてしまうと、借金も相続してしまうことになるので後でトラブルの原因となってしまい慎重に調査をしなければなりません。

財産内容を開示してくれない、管理が適当

被相続人が財産内容を開示してくれず管理が適当な場合は相続の際にトラブルとなってしまいます。
まずは借金があるかどうかが特に重要で、借金があれば毎日少しずつ利子が加算されていき、発覚が遅れれば遅れるほど借金の額は大きくなってしまいます。
遺産分割協議が成立し、相続が完了した後に借金が発覚しても相続放棄することは基本的にはできません。
また相続には熟慮期間があり3ヶ月以内に相続放棄か限定承認をしなければ自動的に相続をしてしまうということになります。
そのため相続人は普段それほど被相続人と付き合いがなかったとしても、相続が発生した際はしっかりと財産状況を把握した上で相続放棄をするか相続をするか決めなければなりません。
その他に相続放棄をせず相続をしたとみなされてしまう行為は以下の3つです。
このことは「法定単純承認事由」といい、民法921条に定められており、具体的には以下の事由です。
被相続人に借金があり相続をすることでマイナスになってしまう可能性がある場合は、以下のことはしないようにしましょう。

相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき
相続人が熟慮期間中に限定承認または相続放棄をしなかったとき
相続人が限定承認または相続放棄をした場合であっても、相続財産の全部もしくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、または悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき

特に一番上の「相続財産の全部または一部を処分」は不動産や株を相続人に均等に分割するためにやってしまう人も多いでしょう。
金融商品などの売却は、しっかりと財産の把握をして、相続しても問題なさそうだと確認をとれてからするようにしましょう。
銀行の預貯金や、株などの金融商品などは被相続人が利用していた金融機関に問い合わせると正確な数字が分かります。

不動産の場合は不動産を持っていれば必ず固定資産税を払わなければならないので、まずは固定資産税の納付書を探す必要があります。
固定資産税の納付書を保管していない場合は、市役所の名寄帳から被相続人がどれぐらい土地や建物を所有していたかなどが分かります。

名寄帳では不動産を所有していることが分かるだけで資産価値は分からないので、次に資産価値の確認をするために法務局に行きます。
法務局では土地は建物の権利関係が記載された登記事項証明書を取得します。
登記事項証明書を取得した後は固定資産評価証明書を取得すると不動産の価値が分かります。

不動産の場合は均等に分けることができず均等に分けるには売却するなどして現金化しなければなりません。
しかしすぐには売れず売れるまでしばらく待つ必要があります。
不動産を売ってしまうと、相続をしたとみなされ、もう相続放棄ができず、あとになって借金があることが発覚した場合は借金をも相続しなければならなくなってしまいます。
そのため、不動産の売却は全て遺産の確認が終わったあとにするようにしましょう。
不動産の相続で注意しなければならないことは、誰も使わない土地だからといって共有名義にしてしまうということです。
遺産の不動産の共有は、遺産相続の熟慮機関である3ヶ月を超えても相続放棄をしなければ相続人の共有の不動産ということになってしまいます。
共有名義にしてしまうと相続した相続人の誰かがまた亡くなってしまい、二次相続が発生した場合、亡くなった相続人のそのまた法定相続人がその土地の共有名義の中に含まれることになります。
二次相続が発生するとその不動産の名義人はどんどん増えていきます。
登記上の名義人の数が増えてしまうと、その不動産は手がつけられなくなってしまう可能性があります。

なぜなら不動産を売却したり、その不動産を担保に銀行等からお金を借りる場合は名義人全員の承諾が必要だからです。
名義人の数が増えると、連絡がつかなかったり、会ったこともないような名義人もいたり、全員の許可を取るのが大変になってしまいます。
不動産はなるべく1人の相続人が相続するようにしましょう。

兄弟姉妹での遺産相続でのトラブル予防

兄弟姉妹での遺産相続でのトラブルを予防するにはどのようにすれば良いのでしょうか。
基本的には誰もが納得するような形で遺産の分配内容を決めておきます。
しかし被相続人への貢献や、それぞれの家庭の事情もあるので、それぞれの事情を考慮した上で皆が納得する形にしておかなければなりません。

事前に家族で話し合う

事前に家族で話し合うと、被相続人自身が判断をしてくれるのでトラブルの可能性は少なくなります。
例えば兄弟姉妹のうち1人はほとんど連絡をしていないという状況で、1人は実家に残り介護をしていたという状況はどうでしょうか。
その場合であっても法律的には均等に遺産は分配されます。
しかし当事者としては、被相続人である親のために大きな負担をしたにもかかわらず、遺産の額が同じということは納得できないことでしょう。

そのようなケースが考えられる場合、あらかじめ親がまだ元気なうちに話し合いをしておくと、全員が納得できる遺産分割の方法が見つかることがあります。
親がまだ健在だとよく介護をしてくれた兄弟姉妹には多めに相続をし、それ以外の兄弟姉妹には少なめに相続をするという判断をすることができ、どのくらい多めになるかの判断もしてもらえることもできます。
もし、親がいない時にこのような話をすると最終的に判断をしてくれる人がいないのでトラブルとなる原因となります。

遺言書を作っておく

話し合いで誰がどのくらい遺産を相続するかということが決まれば、遺言書を作っておきましょう。
遺言書の作り方にはいろいろなルールがあり、ルールに基づいて遺言書を作らなければなりません。
例えばパソコンなどで制作すると無効だったり、誰かに代筆してもらうと無効となってしまったりするので直筆で書かなければなりません。
特に重要なのは、相続が発生したときに家庭裁判所に行って遺言書の検認をもらわなければならないという点です。
また遺言書に書かれていても、相続人には遺留分侵害額請求があるので、相続人の誰かが納得しない内容で遺留分侵害額請求をされてしまうと遺言書通りには相続されないという可能性もあります。
しかしながら話し合った内容をお互いに納得した上で、遺言書という形で記録しておくことは重要です。
ただしここで記載されている遺産は、事前に話し合った時点での遺産額であり、最終的な遺産の額とは少し異なります。

例えば、台風などで家が流されるということもあるかもしれませんし、大きな病気を治すために高額な国民保険適用外の手術をするかもしれません。
そのため、遺言書を用意していても相続発生後は改めて遺産分割協議をする必要があります。

関連記事「相続における遺言書の種類と進め方を紹介!遺留分についても解説!

財産目録を作っておく

財産目録を作っておくと相続が発生したときに遺産がどのくらいあるのかを調べる手間が省けます。
特に借金等がある場合は、隠さずに正確にどこからどのくらい借りたのかを記録しておかなければなりません。
金融機関からの融資は年利計算の日割りであり、毎日少しずつ利息が加算されていきます。
そのため相続に時間がかかればかかるほど、借金の額はどんどん膨れ上がって行きます。
相続が発生してから時間が経って、借金があることがわかれば相続人に大きな迷惑をかけることになってしまうでしょう。
そのためどのくらい財産があるのかは、しっかりと把握した上で財産目録を作っておくことが重要です。
しかしながら相続人からすれば、被相続人が生前に作成した財産目録を完全に信用してしまうのは少しリスクがあります。
財産目録を税理士などの専門家や相続人も確認しながらと一緒に調査をした上で作成した内容であれば信頼できるものですが、被相続人自身が自身の記憶をもとに作成したものであれば誤りがある可能性もあります。
そのため相続が発生した際に、借金などのマイナスの財産があると大幅に遺産が減ってしまうばかりか、相続人が借金を背負ってしまうリスクもあります。
財産目録は被相続人だけに任せず、相続人も財産の把握を一緒にやって、しっかり確認した上で財産目録を作るようにしましょう。
さらに注意しなければならないのが財産目録を作った後に発生してしまったマイナスの遺産です。
よくあるのががん治療などする際におこなった保険外の高額医療をした場合、その医療費が財産目録に含まれておらず相続が発生した後に発覚することがあります。
未承認の新薬だと一回数十万円することもあり、最終的に医療費が数百万になっていることも珍しくありません。
そのため財産目録だけをあてにはせず、相続が発生した際も改めて確認をしなければなりません。
しかし財産目録があると、何もない状態から調査をするよりは大きく時間の短縮にはなるでしょう。

まとめ

兄弟姉妹の遺産相続の注意点などについて解説しました。
円満に相続をするためにはやはり被相続人である親が生きているうちに話し合いをしておくことが重要です。
親がまだ生きている時だと被相続人自身が兄弟姉妹で揉めているときに適切な判断を下すことができます。
兄弟姉妹が納得した上で、揉めないような相続の配分の仕方を考えるようにしましょう。

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